旅館/宿・旅館関連情報

美人女将が旅館を変える<西日本編> 若おかみの頑張る宿(2ページ目)

全国で、若おかみが元気です。時代感覚と若いパワーを兼ね備え、男顔負けの活躍をする若おかみを西日本から3人、ご紹介します。

井門 隆夫

執筆者:井門 隆夫

旅館ガイド

露天風呂の湯町にかがやく「いつでも一万円」の宿

花やしきの若おかみ池田さん
ゆず湯の日。砂湯にて。普段着の池田さん。
公共露天風呂「砂湯」が露天風呂番付で西の横綱と称される岡山県・湯原温泉。温泉指南役が、その湯の効能や入浴方法を指南してくれる、楽しい湯町です。
その湯原温泉街の真ん中に、ちょっと古めの鉄筋の宿があります。そこが若おかみの宿「花やしき」。
ちょっと前まで別の旅館でしたが、その宿が廃業。その後の経営を、と白羽の矢が立ったのが、同じ湯町の旅館双葉荘の池田理愛さん。
当時、米国留学から帰ってきたばかり。期せずして、若き経営者となることになりましたが、せっかく古い宿を経営するならばと、旅館に対して疑問に思っていたことを早速実行。それが「いつ泊まっても一万円均一」(注:サービス料15%・消費税5%・入湯税150円は別)。
「なんで、旅館料金というのは、高くなったり安くなったり、利用者本位でないのだろう」。そんな、しごくもっともな思いをぶつけました。
それに美味しさにこだわった料理は、全部料理長の手作りで、すこぶる好評です。
その代わり、建物は、清潔にしつつも、築40年は否めません。温泉大浴場も源泉100%ですが小さく、食事は部屋食ではなく、食堂でいただきます。
なんでもかんでも平均的で、料金も曖昧にするのではなく、できることとできないことを明確にして、料金は明瞭・簡単。これこそ、これからの旅館のあり方ではないでしょうか。
そうした姿勢を評価する「お客様の声」は、女将の玉手箱で見ることができます。これからも頑張れ、若おかみ!

ヒラメの街の「おもてなし」の宿

平戸海上ホテル観月館の吉武さん
フロントに立ち、お客様を出迎える吉武さん。
長崎県・平戸港はヒラメの水揚げ日本一というのをご存じでしたか。とりわけ、ヒラメのえんがわは、一度食べたら忘れられない美味しさ!
潮の流れの速い平戸海峡をゆく出船入船ながめながら、客室から釣り糸を垂らしてみたいなんてわがままなアナタ。それなら、「平戸海上ホテル観月館」にお泊まりあそばせ。
美味しいヒラメに温泉、釣りまでできて、出迎えてくれるの若おかみの吉武一美さん。
平戸海上ホテル観月館の夕食料理
ヒラメを中心とした平戸の”じげもん”コース。
釣果がたとえ“ボーズ”でも、さっぱりした地焼酎「じゃがたらお春」を飲りながら、料亭でヒラメをつついていると、もしかしたら若おかみがなぐさめがてら挨拶に来てくれるかもしれません。
現在、吉武さんの課題は「おもてなし」度のアップ。接客サービスがローカルルールでは、必ずしも全国のお客様は満足してくれません。東京や全国で得た知識、本で学んだやり方を、どうすれば地元の社員に理解してもらえるか。
人懐こさという地の良さは残しつつ、スタンダードは全国レベル。釣り竿を置いてみようというアイディアもそのひとつ。吉武さんのチャレンジはまだまだ継続中です!


・・・と、若おかみの頑張る宿を三軒ご紹介させていただきました。
もちろん、若おかみの宿はまだまだたくさんありますので、これからも、時々ご紹介していこうと思います。時代を変えよう!頑張れ、若おかみ。
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