増加する単身赴任
一番大切なものは何? |
単身赴任を決断した妻たち、一体どんな悩みを抱えているのでしょう?
定年まで続く転勤! 私って何?
都内のある社宅では、異動の発表日ともなると終日社宅内がその話題で持ちきりになると言います。異動にひっかかりそうな家庭はハラハラドキドキ。固唾を飲んで夫からの報告を待っているのです。もうそろそろ落ち着きたい。私の人生は誰のモノ? |
Aさんは、過去の赴任地での生活を振り返っても、精神的にタフになったこと以外得たものはなかったと考えています。家族一緒にいたいという気持ちは今も変わらないそうですが、定年までこのままでいいのか? 正しい答えはわかりません。「次回は単身で赴任してもらおうと思っています。」赴任先でも企業という同じグループに所属できる夫と、全く別のコミュニティーに入る自分とでは立場がまるで違うと考え出したからです。
子どもの今後がやはり心配
ガイドが30代~40代の主婦を対象に行ったアンケートの中でも、転勤先について行けない第一の理由として、大半の方が子どもの教育・進学問題を挙げています。子どもの年齢が単身赴任するかどうかを大きく左右する鍵となっているようです。また持ち家であるかどうかも複雑にからみあい、引越しはしたくないけど持ち家がないためしぶしぶ夫の転勤について行くケースも多く見受けられました。一般的に子どもが大きくなるにしたがって、単身赴任を選ぶ家庭は増えてきます。単身赴任に踏み切る時期は子どもの受験、転居先の教育環境や個人の順応性によっても異なるところ。しかし、まだ子どもが小さい場合、単身赴任について周囲からの理解は得られにくく、心ない言葉に悩む人が多いのも事実です。
自分の子どもを守れるのは自分しかいない |
そんな実家からの冷たい視線を感じながらも、Bさんは「ついて行かない」という選択肢を選びました。上の子の中学受験のためです。周囲から「まだ下の子は小さいのにねえ……」と言われる度に心は痛みます。でもしょせん人は人。子どもの責任を負うのは、親である私たちなんだからと考えました。
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