新盆・初盆についてのポイントをQ&Aで解説
新盆のポイント
新盆(にいぼん・しんぼん・あらぼん)・初盆(はつぼん)とは、呼び方が違うだけで、いずれも人が亡くなってから初めて迎えるお盆のことです。故人が仏になって初めて里帰りするということで、より丁寧に供養してあげてください。
今回は、新盆・初盆を迎える方へ、お供え物、御仏前の金額の目安など、大事なポイントをQ&Aでお伝えします。
新盆・初盆のポイント:丁寧に供養する
浄土真宗や神道の方はこのお盆という習慣はありません。手間がかからないと言えば、楽ですが……
A:住まわれている地域の習慣もありますが、一般的に新盆・初盆は翌年になります。
Q:身内を亡くし、初めてのお盆です。親戚・知人・友人を招くべきですか?
A:基本的には普段迎えるお盆と大きく変わりません。しかし、亡くなった人が初めて家に戻ってきますので、丁寧に行いたいものです。新盆・初盆にかぎっては、親戚や知人・友人たちを招いて法要を行います。
Q:新盆・初盆の法要はどのように行いますか?
A:仏壇、仏具を清めておきます。そして、お盆の入りには精霊棚(しょうりょうだな)を作り、供物をお供えします。僧侶にお経(棚経:精進棚の前で読経してもらうので棚経といいます)をあげてもらい、その後、参会者で食事をします。
準備の仕方は、宗派によって違います。菩提寺の僧侶の方に聞かれたほうがよいでしょう。ただ、お盆の時期、僧侶の方は忙しいので、連絡は早めにしてくださいね。
Q:新盆・初盆には、白い無地の提灯を飾りますか?
A:正式には白張りで家紋入りのものとされています。しかし新盆・初盆の時だけしか使えないので、最近では絵柄のついた提灯を始めから用意する場合が多くなっています。これだと毎年お盆にお飾りできます。
新盆・初盆のポイント:服装は招かれた側よりも地味な恰好で
提灯の明かりを目印に故人の霊が帰ってきます。そしてその華やかな明るさで、慰めてあげる意味もあります
Q:主催者の服装は?
A:主催者として、招かれた側よりも軽い服装をしてはいけないルールがあります。一般的に三回忌まで葬儀の時と同じようにブラックアンサンブル、ワンピースなどのきちんとした喪服を着ます。ですが暑い時期ですので、年配の方などは体調を考え、ゆったりしたものや体温調整のしやすい地味目な服装でもよいでしょう。
Q:僧侶へのお布施はどれくらいするのですか?
A:新盆・初盆の場合は、1万円から3万円です(普段のお盆の場合は3千円から1万円ぐらい)。地方や宗派によってさまざまですので、詳しい方に聞いてくださいね。表書きは[御布施」。
Q:お寺で供養してもらってもいいのですか?
A:菩提寺と自宅が離れている場合は、お寺で供養してもらっても大丈夫です。
Q:白い提灯は新盆・初盆が終わったらどうすればいいのですか?
A:送り火で燃やしたり、菩提寺に納めてください。
新盆・初盆のポイント:御仏前の金額と供物はどうすればいい?
お参りする時期は、できればお盆の期間内がよいですが、それにこだわらず、先方の都合を聞いてからにしてください
A:亡くなった方の近い親族は、新盆・初盆には盆提灯を送るしきたりがあります。しかし最近は住宅事情などから飾らないところも増えていますので、先方に聞いてから贈るとよいでしょう。不祝儀袋に「御提灯代」の表書きでお金を包むこともあります。
Q:親戚ではなく、故人と親しかった友人として、何をしてあげればよいでしょう?
A:法要に招かれた場合は、「御仏前」「御供物料」として、現金をお供えします。また故人の好物だったお菓子や季節の果物、贈答用のお線香を「供物」としてもよいでしょう。
御仏前の金額の目安は、故人との関係によりますが、だいたい5千円から1万円です。
Q:施餓鬼会(せがきえ)の法要の案内をもらいましたが、どういうことですか?
A:お寺のお盆行事のひとつで、飢えに苦しんでいる餓鬼や供養に恵まれない、いろいろな霊を供養するものです。お寺に施餓鬼壇(せがきだん)をつくり、位牌を安置した前で、檀家の方がご飯、野菜、果物、お菓子などを持ち寄ってお供えします。
新盆・初盆を迎える家庭は、菩提寺から案内が来るのが一般的です。
※浄土真宗の場合は、死者は極楽浄土に往生している考え方から、この施餓鬼会の法要は行わないようです。
いかがでしたでしょうか? 故人となって初めて里帰りする新盆・初盆は、家族全員が顔をそろえて、亡くなった方だけのためにより丁寧に供養してあげてください。
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