あちこちのお店を見比べながらバラ売りの食材を選ぶのって楽しそうです |
ドイツ発☆食の風景
家事のコツや楽しみ方をインタビューするシリーズ、前回の掃除洗濯のコツにつづき、AllAbout「ドイツ」ガイドをなさっているカルカ麻美さんに、ドイツの食の風景やおすすめレシピ、家事分担の様子などを伺いました。お買い物はお店や市場を使いわけ。バラ売りだから買いやすい!
ガイド(以下略)---さて、今度は食にまつわるお話を伺いたいと思います。まずは日々のお買い物について。日本では郊外型の大型スーパーが増えてそこへ出かける人が多ようですが、ドイツでは?カルカさん「郊外型の大型スーパーはドイツにもありますが、全体的にはとても少なく、日本より小さなスーパーが多いので、品揃えは特に充実しているとはいえないですね。スーパーによって、あるものとないものがあります。八百屋さんやお肉屋さんがたくさんあるので、全てスーパーで買わず、これはここ、これはあそこで、と分けてお買い物をする人も多いようです。
地域ごとに週1,2回、広場に市場も出るので、そこもいいお買い物の場所ですね。スーパーで一度に買うより面倒くさいと言えば面倒くさいですが、専門店や市場はやはり鮮度や質が断然良いので、私もミックスして買い物してます」。
---広場の市場も楽しそうですね!
カルカさん「そうですね。それから、スーパーでも八百屋さんでも、野菜と果物は基本的にばら売りです。ニンジン一本でも、ジャガイモ一個でも、バナナ一本でも買えます。レジの人が重さを量り、グラム数と値段が自動的にレシートに打ちこまれるので、本当に必要な分だけ気軽に買えて、とても便利です」。
---バラ売りでもスムーズに処理されるようなレジが普通なんですね。発泡スチロールトレーなど包材も家にたまらなくてよいし、エコの国という感じ・・。
カルカさん「あと、みんなカゴやマイバックを持って買い物をします。スーパーのレジ袋は有料で、これを買う人はごく少数です。おじさんでもかわいいカゴを持って買い物をしていて、日本人の私にはとても微笑ましい光景に映ります」。
今はふつうになった、夫の家事育児風景
---ご夫婦でお買い物に行くこともあるのですか?カルカさん「私たちは週一回は夫婦で買い物に行きますが、全体的に夫婦で買い物をしている人が多いかと言うと、特にそうでもないかもしれません。普通、ですね。ただ男の人が買い物している割合は、日本より断然多いと思います。旦那さんが買い物に行く、というのもごく普通だからでしょう」。
---"ご主人担当"の家事はありますか?
カルカさん「基本的に家事は私担当ですが、夕食の洗い物と、週末の朝食の準備はだいたい彼の担当です。あと、週末にはご飯を作ってくれることも多いです」。
---そもそもドイツの男性って、家事や育児に積極的ですか?日本より協力的・・?
カルカさん「日本より協力的だと思います。男性が買い物をしている姿はごく普通に見ますし、ベビーカーを押している人も普通にいますね。
私は10年前に、あるドイツ人のおばさんの家にホームステイをしていたのですが、当時おばさんが『昔はドイツ人男性も育児や家事はほとんどしなかったのよ。男の人がベビーカー押してると、みんな笑ったものよ。でも今ではごく普通になったわね』と話していました。10年前にすでにそうだったわけで、今ではさらに、男性が家事や育児をすることは普通になっていると思います」。
---国全体の傾向なんですね。よい傾向!
カルカさん「彼の親戚を見ていると、男性陣の方が良く動きます。『女性をいたわる』という精神が根底にあるというのを感じることが多いですね。
余談ですが、若い男の子でもケーキを焼けたりしちゃうんですが、これも不思議だなーいいことだなーと思うことの一つです」。
---そういえば以前見かけた女性が笑顔になる『男の料理』ランキングで1位になっていたのはチーズケーキでした。日本女性への調査でしたが、スイーツ好きは万国共通。ドイツ男性が女ゴコロを心得ている証だったりして!?
さて、それでは次ページでは食事について。