3.安かろう悪かろう
小動物ではこういった先生にお目にかかったことはないのですが、犬猫では安さを売りにしている動物病院があったりします。
けれども、安いことは必ずしもいいことではありません。
例えば手術にかかる費用。
事前検査を減らしたり、安い麻酔を使ったりすることで安くできるでしょう。
でも、安全性はどうなるのでしょう?
安い方がありがたいことではありますが、安全性が高いことはもっと大切なことです。
特に野良猫の避妊・去勢をしている方に安さを求める傾向が強いようなのですが(私のまわりでは)、野良猫ゆえに術後放すこともあると思いますので、安全性を考えて欲しいと思います。
私が経験したのは犬なんですが、フィラリアの検査をせずに薬を出そうとされて文句を言ったことがあります。もしフィラリアがいたら命に関わる問題ですから、昨年投与していたって検査は必要です。
フィラリア薬投与後に蚊に刺されていないとなぜ言い切れます?
うちの犬を守るため、私は先生にイヤな顔をされながらも検査させました。
ついつい近場で探してしまいやすいのですが、ちょっと遠くに相性の合う動物病院があったならば、交通費・時間がかかってもそちらをかかりつけにする方がいいでしょう。
大切なのは安心してかかれる病院であることです。
少しでも自分に疑問があるならば、たとえ徒歩数分の近さであってもその病院は勧められません。
私達が動物病院に求めることには獣医学の知識や技術もありますが、一番大切なのはどんなことでも話せる相手であることではないかと思います。
物言えぬペットの代わりに私達はペットの状態を説明しなければいけませんし、彼らにとって一番と思える治療法を選ばなければなりません。
「こんなことを言ったら」と躊躇してしまう先生よりも、くだらないことでも話せる先生を私は勧めます。
当然のことなのですが、インフォームド・コンセントも大切です。
ペットの病気について、治療法についての説明を受け、飼い主が治療法を選ぶことができない病院は問題外です。
私は、猫の耳血腫の手術当日に先生と口ゲンカとしか思えない話し合いをしたことがあります。麻酔が怖くて手術より薬での治療を望んだ私と猫の辛さを早く無くすために手術を勧める先生とで(一応)話し合ってしまったんです。
あのとき、私の感情を優先させて投薬治療をしていたらうちの猫は長い期間辛い思いをしたことでしょう。
そうならずに、うっとおしかったと思うのに、感情に流されていた私に猫のことを考えさせてくれた先生に感謝しています。
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