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皮膚や毛のトラブル-2(2ページ目)

細菌性皮膚炎・真菌症やその他の被毛トラブル、日常ケア、トラブル時のシャンプー選びなどについてまとめてみました。

岩田 麻美子

執筆者:岩田 麻美子

ネコガイド

アビシニアンの子猫
アビシニアンは舐めハゲを作りやすいので
注意してあげてください

その他の被毛トラブル

■猫神経性皮膚炎

舐めハゲと呼ぶこともあります。
多くは何らかのストレス(自分の落ち着ける場所がない、他の猫との仲違い、家の中になにか猫を脅かすものが存在する…)、欲求不満、または体のどこかに異常を抱えていて痛んだりする箇所を、最初は自分の気持ちを落ち着けるためにセルフグルーミング~徐々にそれが過激になり、毛を全部舐め取ってハゲができても舐め続けるようになります。
精神安定剤や、性ホルモン剤、抗うつ剤、総合ビタミン剤などで治療しますが、舐められないようにエリザベスカラーなどで患部を保護する必要があります。
アビシニアンやサイアミーズに見られることが多いようです。

■猫のアクネ(座瘡)

猫の顎部分に黒いブツブツが見られたら、それは猫のアクネです。
顎の毛穴に埃や上皮の残骸などが詰まり感染を起こすと、小さな膿疱やダダレが起きます。
元々分泌物や脂質の多く出やすい猫に見られることが多いです。

■スタッドテール

去勢していないオス猫によく見られるのは、シッポの付け根などに脂が浮いてくるスタッドテール(タネオスの尾っぽ)と呼ばれる現象で、皮脂腺が詰まり、脱毛や、脂性のカサブタがみられます。
去勢してあげることで治ることもありますが、体質的になりやすい子もいます。
特に去勢していない男の子のシッポはいつも注意してみてあげてください。

■ホルモン性の皮膚炎

体内のホルモンバランスが崩れると起こります。
メス猫の避妊手術の後など(不妊手術による女性ホルモン欠乏性皮膚病)、お腹部分を中心に毛が生えてこなくなることが多いようです。しかし、この場合はホルモンバランスの崩れによるものの他に、傷口を気にして舐める習慣が付いてしまう舐めハゲの場合もあります。

■脂漏性皮膚炎

皮膚を保護するために皮脂腺から分泌されている皮脂が多すぎたり少なすぎたり、とバランスを崩して起こる病気です。
脂肪分が少なかったり、粗悪な脂肪分が含まれているなどの偏った食事、ミネラル・ビタミンなどの栄養不足、肝臓・膵臓・腸などに異常があり栄養を充分に吸収できなかったり、外部寄生虫によるアトピー性皮膚炎でもこの症状になります。
脂性・乾性のフケがたくさん出たり、臭いがきつくなったり、皮膚が赤くなって痒みを伴うことも多いようです。

■猫の日光皮膚炎

特に白い耳の猫に見られる、いわゆる日焼けです。耳は毛が短いので、直射日光を浴びているうちに皮膚が赤く炎症を起こし、毛が薄くなる→皮膚が剥ける→カサブタができる→痒くなって掻きむしる…とひどくなりやすく、皮膚癌(扁平上皮癌)になることもあります。
頭部が白い猫はあまり熱心に日光浴させない方が無難でしょう。

■病気による皮膚や毛のトラブルは

・内分泌による皮膚炎:脱毛症・副腎皮質機能亢進症
・クッシング症候群
・甲状腺機能低下

などなど。

日常のケアと、トラブル時のシャンプーについて→

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