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つくり手の顔が見える「ジロ吉ごはん」(2ページ目)

国産の選りすぐった原材料を使って、100%内容表示でつくっているという徳岡商会のペットフード「ジロ吉ごはん」。材料にこだわり、つくり方にこだわったという代表者の徳岡光洋さんにお話を聞きました。

執筆者:坂本 光里

まるで手作りに近い感覚のフード工場

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初夏のうららの隅田川を望む、徳岡商会の工場

自然の形のまま加工するというのは、どういうことでしょう?
「ジロ吉ごはん」がつくられている現場を見せていただくことにしました。それは大きな工場の最上階にあります。ここからは蕩々と流れる隅田川の絶景が目の前。爽やかな川風が吹き渡っています。

玄米を炊くライスボイラー
材料を混ぜ合わせるミキサー

室内では数人の社員たちが4つの機械を使って、きょう出荷分の『ジロ吉ごはん』をつくられていました。その行程は簡単に言うと、材料をミキサーで混ぜて練る → 押し出し機にかけて絞り出し、ペレット状にする → 回転板でコロコロ転がして丸くし形を整える → 乾燥、というもの。この前段階として、材料のひとつである玄米と野菜を工場内の1階にあるライスボイラーという大きなお釜で炊くという工程が入るそうです。

念入りに撹拌して…
押し出し機でパスタ状に

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回転板で転がして形を整える

4つの機械はベルトコンベヤーで繋がっているわけではなく、機械から機械へは人の手によって運ばれていました。また、押し出し機もほんとに手作り感覚のものだから、出てきたフードは丸まっていなかったり、2個がくっついていたりしてバラつきがある。だけどそれがかえって、人の手でつくられているという感じがしていい感じ!

新しくラインナップに加わった神山鶏
冷凍庫で保存中のニンジン

「最初は玄米とニンジンと小麦胚芽入りのフスマ、鳥のレバーなどを炊き込みご飯のように炊いていたんですけど、それだと便に玄米の粒がそのまま混じることがあったので、これはちょっと消化が悪いのかなと。それで、玄米だけは単独で炊いて、ちょっともったいないですけど、そのまますぐ乾燥機に入れて乾燥させて粉末にしてから使うことにしました。他の玄米以外の材料は別に炊いてます。手間は一工程増えてしまいましたが、このやり方にしたら消化はグンとよくなりましたね」(徳岡さん)

形の整ったら乾燥室へ運ばれ…
水分を飛ばして出来上がり

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乾燥室の前に立つ徳岡さん
野菜とフスマ、鶏のレバーは細かくしてボイルする。そこで出たスープも一緒にして、炊いた玄米などと混ぜ合わせる。これらを最後に、肉やビーフエキスと一緒にミキサーにかけるわけですね。なんだかわざわざドライフードにするのではなく、そのままパックしてレトルトフードとして出荷してもよさそうに思えるほどの手作り感覚…。
「最後はマルメライザーという機械を通して丸くしたものを固定式の乾燥機に入れて乾燥させますが、それにはたっぷり時間をかけています。温度は今、100度ぐらいにしてるんですけど、それぐらいでは栄養素はそれほど落ちません」(徳岡さん) 気になる栄養バランスですが、「ジロ吉ごはん」はいちおうAAFCOの犬の栄養要求量をクリアし、総合栄養食として売り出されています。

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パンビー製薬のサプリメント
肉類に関しては、どのようにされてるんでしょう?
「ビーフエキスと骨の部分を合わせて、肉も骨もここで一緒の形にします。そうすると大腿骨をそのまま食べているのと同じことになる。良いと言われているのはその大腿骨の中の骨髄とかなんですけど、このやり方だとタンパク質とか、ムコ多糖類などがそのまま残るんですよ。うちはこの蒸製骨粉をつくり続けてきた会社ですから、それがすごく身体に良いことを実感していて、ペットフードにも応用したわけです」(徳岡さん)
徳岡商会では、パンビー製薬という会社の骨を元にしたサプリメントの原材料を提供してきた経緯から、このやり方には自信を持っておられるそうです。

-->>徳岡さんの今後の課題は?


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