「これまでは、ほとんどが電話だけのやりとりだけで、『元気な子だよ、 かわいいよ』という言葉を信用して、いざ空港に取りに行ったら全然違う犬が届いたとか、お金だけを振り込まされて犬が来なかったという話があとを絶ちませんでした。これでは、ブリーダーから犬を飼うのはまるで賭けをするようなものになってしまいますよね。私たちが紹介しているブリーダーさんは、 中には素人がベテランブリーダーの助けを得て繁殖させたというケースも かなりありますが、裏がないということだけは間違いないと思いますよ」
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さらに、子犬の出産予定というコーナーもあり、そこでは両親犬の血統や過去の出産歴などがオープンにされ、ブリーダーのこれまでの交配に対するポリシーを知ることができます。
「犬種図鑑も載せていますが、それもありきたりなものではなく、たとえば ミニチュアダックスなら色素のうすい子に見られる特有の遺伝的疾患のことや、最近流行のジャックラッセルテリアならあまり都会で飼うには向かない犬種だというような、マイナス情報もあえて載せてます。 そうした情報も載せることで、少しでも日本のブリーディングの質が上がっていけばと思うし、飼い主さんたちにも正しい情報を伝えることができればと」 (上野さん)
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ただ、ブリーダーとの間の取り引きはすべて自己責任になるということですね。上野さんは言います。
「いまでもやはり、1万でも安く買いたいという飼い主さんもおられますね。 だけどそんな意識で犬を買ったら、やはり大切な命を安くみてしまうという こともあると思うんです。5万円で買った犬を、お金のかかる動物病院なんかに連れていけないというようになる。それに、その犬種の平均価格の半額で 売りに出ているというのは、その時点でもうあやしい。ワクチンを打っていないとか、先天性の病気が出るから早く売ってしまわなければいけないとかね。そういう子犬を求めてしまう飼い主さんは、獣医さんの医療代の方がずっと高いということに気づかないんですよ。
いまは飼い主さんの意識もだいぶ変わってきましたが、尊い命をひとつ犠牲にしてはじめて気づくというのではなくて、その前に私たちがネットからそういう情報をうまく伝えていければと考えてるんです」
メインキャストでは、犬研究家でしつけの問題にくわしい渡辺格さんの 子犬のしつけに関する記事を載せるなど、サイトの充実をはかっているそうです。なかなか飼い主にはわからなかったよいブリーダーの情報、それが ネットという場を借りて、ようやくオープンになろうとしているようです。
ブリーダー紹介サイト
◆メインキャスト http://www.maincast.ne.jp/
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