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ドラマ『熟年離婚』~夫婦って一体何なの?(3ページ目)

2005年秋、ドラマ部門ナンバー1の視聴率を獲得した、ドラマ『熟年離婚』。「長女夫婦の離婚危機」「長男の結婚のカタチ」に続いて、「豊原夫妻の熟年離婚の特徴&問題点→改善策&結果」について語ります!

岡野 あつこ

執筆者:岡野 あつこ

離婚ガイド

豊原夫妻の熟年離婚の特徴&問題点→改善策&結果とは?

家族
35年間の家族の歴史が幕を閉じる時……。
長い間連れ添って我慢したから、もう限界なのか? 長い間連れ添って我慢できたのだから、このまま行く、ではダメなのか? 夫婦の役目は、子どもの巣立ちと同時に終わりなのか?「熟年離婚」とは? 「夫婦」って一体何なのでしょう?

■豊原夫妻の熟年離婚の特徴&問題点→改善策&結果

妻はひたすら耐えてきてしまった
仕事一筋で家庭を顧みない夫に対する大きな不満のエネルギーを、ただただ夫の定年退職日を目標にし、離婚のエネルギーへと変換し続けてきてしまった。
→ちゃんと向き合ってくれるまで何度でもチャレンジし、話し合って、その都度問題を解決してきていたら、熟年を迎えていい夫婦になっていた可能性あり。

夫婦ともに完璧主義でバランス感覚に欠けている
実はふたりは似た者夫婦。夫は仕事、妻は家庭、と自分が最も責任を持ってするべきことを全うする完璧主義。だからこそ、そこではお互いにそれぞれよい結果を出せたが、夫は家庭を犠牲にし、妻は自分の芸術的センス・才能(本人の言う自分らしさ)を犠牲にして、生きてきてしまった。
→夫は仕事に没頭しつつも家庭サーヴィスを要所要所でしっかり行い、もっと妻が何を考え、どうしたいと思っているのか理解し、妻の人生を思いやり願望をかなえるために協力してやるべきだった。妻ももっと自分らしい自分を積極的にアピールするべきだった。

夫は、感謝の言葉は口に出さずともわかっていると思っていた
夫が言わないことによって、妻は「感謝されていない。やって当たり前だと思われているから虚しい、腹が立つ」、と思っています。妻は良妻賢母ロボットではなく、感情のある生身の人間なのですから。ここですれ違いが起きます。
→妻への感謝の言葉は毎日伝えるべきだった。「ありがとう」「感謝しているよ」「きみのおかげだよ」。当たり前となっていることでも常に意識して、感謝の気持ちを言葉で伝えることは夫婦円満維持の基本。

妻は家庭という閉ざされた世界でのみ生きてきてしまった
妻は結婚以来専業主婦であり、家庭に閉じこもり(閉じ込められ)、子どもを通した社会との関わりはあるものの、あとは夫だけ。その夫が向き合ってくれなかったから、不満は解消されず溜まるだけになってしまった。
→夫への不満は本人にぶつけるなり、ほかのカタチでストレス解消をする。また、家庭の外の社会と、自分の好きな分野・形で関わりを持つなどして、見聞を広めていれば、離婚まで気持ちはいかなかったかも。

同窓会で紳士になった独身の同級生と再会
同窓会で再会した同級生佐竹はかつて憧れていた洋子に好意的な態度。洋子は夫と違い、自分の話をちゃんと聞いてくれるので、これまでの不満だらけの胸の内をさらけ出し相談したのでしょう。佐竹は、洋子への下心?から、別居用のマンションの保証人となり、自分の会社に就職させ、更に完全に幸太郎から引き離すために?海外研修に行かせた。
→世の中の夫が妻を外に出したくないのは、つまりはこんなことが起こり得る不安があるから。もし、佐竹との再会がなかったら、離婚は切り出したとしても子どもたちを交えた話し合いの中で、思い留まっていた可能性もあり。佐竹が仕事の話を持って来たからこそ、先が見えたため強行突破できた。
(→夫の立場:妻の同窓会には悪い虫がつかないように同伴する)
(→妻の立場:同窓会に出席し人脈を復活させ職を得て離婚の糸口をつかむ)

仮説:次女みどりの妊娠発覚時期があと少し早ければ離婚の抑止力になった?
洋子が離婚を切り出す前に、次女みどりの敦也との交際・妊娠問題が浮上していたら、洋子はみどりが心配で、自分の離婚どころではなくなっていたかも知れない。
→子どものことで問題が起きた時、その問題に関して夫婦の意見が一致すれば夫婦は結束するが、一致しないと亀裂が入る。離婚話前の状態の夫婦であれば、次女の問題では結束できた可能性がある。

  • 仮説:いずれ訪れるかも知れない姑との同居・介護の回避が視野にあったか?
    洋子は、折り合いの悪い高齢の姑との同居・介護は近い将来おそらく訪れるに違いない、と内心、戦々恐々としていた?
    →姑と洋子の相性は悪いが、姑は陰湿なタイプではなくしっかり伝えれば、話は通じる人間。最後、お互いある程度まで理解しあえてはいましたが、やはり元々の相性が悪いので「嫌なものはイヤ。受け付けないものは受け付けない。同居・介護なんて考えただけでゾッとする」ということもありますね……。
  • 熟年離婚のカタチは夫婦の数だけあると思います。幸太郎と洋子の場合、離婚したことでお互いをより理解し合えました。35年連れ添い3人の子どもを育て上げた年月が築いた絆は、離婚はしたけれど、確かに存在しているようです。

    ドラマ『熟年離婚』―その後、をぜひ見たいです。次女のみどりちゃん・敦也クン夫婦のことも、どうなっているか心配ですしね! テレビ朝日さん、続編を2時間スペシャルでどうぞよろしく!!

    【関連リンク】
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