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美しき女性印象派画家~ベルト・モリゾ展(2ページ目)

『ベルト・モリゾ展』が新宿で開催されます。ドガやルノアールらとともに、印象派として欠かせない女性画家ベルト・モリゾ。女性が仕事を持つのが困難だった時代に、プロの画家として生き抜いたモリゾの人生とは。

執筆者:落合 宏樹

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2.ベルト・モリゾについて更に詳しく

厳しい時代にプロとして活躍した数少ない女性画家

今から100年以上も前、女性が仕事を持つことが困難だった時代に、プロとして活躍した数少ない女性画家『ベルト・モリゾ』。日本では、画家というよりも、オルセー美術館所蔵の《菫の花束をつけたベルト・モリゾ》など、印象派の巨匠エドゥアール・マネのモデルとして良く知られています。
《ヴァイオリンの稽古》1893年 個人蔵
美貌に恵まれたベルト・モリゾは絵画の才能も発揮し、女性が正規の美術教育を受ける機会を十分に与えられないような社会状況の中、ベルト・モリゾは第1回印象派展に参加し、その繊細な表現世界を開花。第1回から第8回まで開催された印象派展に7回出品(第4回展のみ出産のため不参加)という記録は、8回全てに出品したピサロに次ぐもので、それだけでも印象派を代表する実績と言えます。

彼女はエドゥアール・マネの実弟ウジェーヌ・マネと結婚し家庭に入ります。女性が公の場に一人で出かけることができなかったこともあり、その題材は娘ジュリーや庭の草木といったより身近なものが多くなりましたが、プロの画家として作品のクオリティを高め続けました。

《モルクールのリラの木》 1874年 個人蔵
印象派の巨匠たちの影に隠れ、その同時代に活躍した女性画家の存在は広く知られるに至っていません。女性が社会的不利益を被るのが当たり前だった時代に、プロの画家として生き抜いたモリゾの興味深い人生には、現代の多くの女性たちも様々な思いを感じることでしょう。

********関連サイト*********

■損保ジャパン東郷青児美術館(公式サイト)
■『ベルト・モリゾ展』ペア招待券プレゼント(~9/15まで)
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