大学を決めるポイント「ブランド力」

早稲田大学
受験生が大学を選ぶ基準は意外と感情面に左右される。その中でも大きな要因は「ブランド力」
一般の受験生は、真剣に自分の将来を考えて志望大学を決めている。たとえ、教員採用試験がかなり難関であっても教師になりたいと思う高校生はいなくならない。しかし、このように将来を明確に考えている受験生は多数ではない。志望動機や将来の展望が明確ではなく、大学に進学した方が就職に有利だろうと漠然と考えている受験生も多い。

その際、世間一般の評判が非常に重要な動機となっている。つまり「ブランド力」だ。「ブランド力」が確立されている早稲田大や慶應義塾大のような大学はよほどのことがない限り、それが揺らぐことないだろう。予備校でも、最初から早稲田大や慶應義塾大をはっきりと志望している受験生が多い。
親も安定したブランドの大学を希望していて、私立希望で浪人した場合でも、最低MARCH(明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)や関関同立(関西学院、関西大、同志社大、立命館大)レベルの大学は入らせたいと思っているようだ。

「ブランド力」で大学に入学する学生が多いと、一方で弊害も起こる。早稲田大や慶應義塾大では明確な数値を発表していないので全体を把握できないが、わかる範囲で退学者をみると以下のようになる。

■早稲田大退学者(政治経済学部)2005年自己評価・点検報告書より
2002年 64人
2003年 60人
2004年 42人 在学生861名中

大学側が調査した理由では、経済的理由が第1位、一身上の理由(他大学への進学など)が第2位となっている。もちろんこれは東大などの国立大学だと考えられる。

■慶應義塾大退学者(商学部)2003年自己評価・点検報告書より
32 人 在学生約4000名中

退学理由の内訳は、就職のため3 名、進路変更2名、他学部への編入・再入学のため3名、他大学進学・受験のため6名、一身上の都合13 名、勉学意欲を失ったため1名他となっている。

1学部だけ見てもかなりの数の退学者がいるのなら、全体の学部を総合すると数百人規模での退学者がいそうだ。私の教えた受験生で難関私立大へ進学したが、途中で退学した学生が何人もいる。実際に入ってみたが、思った学生生活ではなかったから受験をやり直したいという受験生もいる。年間でも何人かがこのような相談にやってくる。国立の場合は途中退学を考える学生はほとんど記憶にないことを考えると、何か問題があるのだろう。

受験生が単なる幻想だけで進学先の大学を選ばないように、親とも十分な相談を持った方がいいだろう。また様々な職業についても実際的な知識を持たせるべきだろう。大学はあくまでも「入れ物」にすぎず、自分次第でどうにでもなるものだということを理解して欲しいと思う。学問はあくまでも自分からするものだから。

>>受験生が受験大学を決める第2のポイントは?>>