仏壇・仏具の選び方/仏壇の選び方

幅広い知識が求められる仏壇店の仕事(2ページ目)

仏壇だけでなく、位牌やお線香、ロウソク、数珠などさまざまな仏具を扱う仏壇店。今回は仏壇店の仕事について注目してみましょう。

吉川 美津子

執筆者:吉川 美津子

葬儀・葬式・お墓ガイド


位牌から受注スタート

四十九日法要までに、遺族は本位牌を作る必要があります。仏壇に比べると小さいものではありますが、普及品から職人の技術が集約された超高級品までさまざまな種類があります。
四十九日法要までに、遺族は本位牌を作る必要があります。仏壇に比べると小さいものではありますが、普及品から職人の技術が集約された超高級品までさまざまな種類があります。
最近はお手頃価格の仏壇も増えてきましたが、消耗品と違ってそうそう売れるものではありません。1日1基コンスタントに成約できれば良いほうで、3~4日成約なし、という仏壇店も多いでしょう。それでも比較的安定して受注できるのが位牌。すでに仏壇を持っている家庭でも、新仏には新たに位牌をつくるからです(基本的に、浄土真宗では位牌は必要ないとされています)。

位牌は唐木位牌、本漆位牌、合成漆位牌、家具調位牌などがあり、お客様の好みや仏壇とのバランス、値段や大きさなどを考慮して選んでいきます。中央には戒名を書き入れますが、一字一句間違いは許されません。厄介なのは、戒名を授けた住職のクセ字が入っているケース。漢字の横棒が1本多かったり、逆に少なかったり……、ハネがあったり、なかったり……。「辞書に載っている文字が必ず正しい」と言えないところが、戒名を書き入れる際の難しい点なのです。

位牌選びについては→こちらでもご紹介しています。

在庫管理から力仕事まで仕事は多岐

仏壇店での仕事は仏壇を販売するだけにとどまりません。販売したら納品する作業がありますので、仏壇を運んで設置するといった力仕事も伴います。またロウソクや線香、数珠といった小物類の在庫管理もありますし、時には寺院やお得意先への営業活動、PRなども行っていく必要があります。
もちろん、会社の規模によってこれらの作業は分担化されているところもありますが、ほとんどの仏壇店が従業員10名以下の中小企業ですから、たくさんの引き出しを持っている人材が重宝されることは言うまでもありません。

次ページでは「仏壇店に就職するには」「必要な資格について」などをお話します。
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