葬儀費用はなぜ下がったか
葬儀社を選ぶ際、費用がどれくらいかかるかも大切ですが、それ以上に「どのような葬儀を提案してくれるか」が重要。担当者との相性も決め手になります。 |
●シンプルな祭壇が好まれるようになった
戦後大型化が進んだ祭壇文化でしたが、90年代に入って少し陰りがみえはじめました。それまでの白木製ではなく、色とりどりの生花が飾られた祭壇が好まれはじめます。また、「画一的、使いまわしの祭壇にお金をかけたくない」という意見も多く、祭壇はできるだけシンプルに……という考えの人が増えてきました。
●事前に葬儀社を比較検討する人が増えた
葬儀の相談を事前にするのはタブーとされていた時代は過去の話。今では何かしらの形で事前相談する人の割合が80%とも言われています。その中の人すべてが葬儀の段取りや費用の詳細を決定しているわけではありませんが……。
今ではインターネットを利用して簡単に葬儀社の情報を得ることができます。引っ越し業者を決めるように、必要事項を入力して送信すれば、自動的に見積書が送られてくる葬儀社比較サイトもあるほどです。
事前に葬儀社を比較検討することで、費用の目安もつきますし、葬儀社の対応の良し悪しも見抜くことができます。
ちなみに、見積書の受取率は40.6%(平成15年)→65.5%(平成19年)と25%UP! 他の業界と比べるとまだまだ少ない数字ですが、葬儀業界では大幅に改善されたと言ってよいでしょう。
●参列者の人数が減って葬儀の規模が小さくなった
「葬儀は密葬で行いました。」そんな言葉をよく耳にしませんか?家族と親戚、親しい友人・知人だけを集めた小ぢんまりとした葬儀を希望する人が増えています。「派手にしたくない」「故人とゆっくりお別れがしたい」などがその理由。亡くなる人の高齢化も背景にあります。
葬儀費用の合計、葬儀一式費用についてはアンケートの結果マイナスの数字が出ているにもかかわらず、飲食接待費用は上がっています。その理由は?次ページへ。