昔は男の職場だったら葬儀屋さんの仕事ですが、今は女性スタッフが半数を占めています。現場ではどのような動きをしているのか、主な仕事内容をご紹介します。
寝台車でお迎え
祭壇を組み立てたり、受付をセットしたり、式場内の整理・清掃をするのも葬儀スタッフの仕事です。 |
打ち合わせ
ご遺体を自宅や葬儀会館など所定の場所へ安置し、その後、ご遺族と葬儀の打ち合わせに入ります。何かを決めるなど、とうていできない精神状態の中、どんな式にするか、祭壇は?棺は?霊柩車は?こんな質問が次々と浴びせられ、答える用意がないとただ呆然とするしかない遺族を前に、葬儀スタッフは打ち合わせをこなさなければなりません。亡くなった後、ご遺体はきれいに清拭され、布団に寝かせたり棺に納められたりしますが、このように安置された状態での対面は、最初のときよりつらいという人もいます。安置された故人がどんなふうに見えるか予想がつかないということもあり、安らかな寝顔を見てホッとできるかどうか、その瞬間までわからないからだそうです。
準備・設営
打ち合わせ内容をもとに、式の準備をしていきます。火葬場、車両、写真、料理、会葬御礼状、スタッフやその他備品の手配を行います。葬儀の場合、亡くなってから式当日までの時間が1~2日しかありませんから、迅速な手配をする必要があります。自宅や貸斎場などで葬儀を行う場合は、祭壇や備品、外装設備などをトラックに積んで運び、現場に到着すると降ろして設営をします。女性でも力仕事が強いられます。
通夜・葬儀告別式
開式前は遺族との打ち合わせ、僧侶との打ち合わせ、弔問客の誘導などでスタッフは式場内をあわただしく動いています。50人~100人規模の葬儀であれば、通常スタッフの数は3~4名。その中で、司会、焼香案内、会葬御礼状&御礼品配布、僧侶案内、弔問客誘導など役割を分担して式を進行します。葬儀後のサポート
現在の葬儀屋さんの仕事は、葬儀が終わったらおしまいというわけではありません。集金が終わったら、仏壇やお墓、法要についての情報を提供し、必要に応じてサポートします。場合によっては名義変更や相続などの相談をうけるケースもありますので、最低限の知識は身につけておく必要があります。最近の葬儀社は、葬儀の準備すべてを整えてくれます。極端な話、故人の写真、死亡届さえ用意していれば、特別に前もって準備するものはありません。
しかし、遺族に少し「協力してもらう」よう上手に誘導することも葬儀スタッフの役目でもあります。たとえば、「葬儀式中に流す音楽を考えてもらう。」「会葬礼状の文面を考えてもらう。」など。大切な人の死に関連した儀式の中で重要な役割の一部を担うことによって、遺族は少しでも心のコントロール能力を回復した気持ちになることができるそうです。
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