お盆に提灯を飾るようになった理由

精霊棚
お盆は精霊棚を設置する家庭も多いのでは?
お盆は、梵語のウランバナ(逆さづりにされたような苦しみ)という音からきたもので、正しくは「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言います。

お盆の言い伝えについて

お盆の行事は仏教の行事ではありますが、お盆の迎え方や過ごし方は国によって異なります。日本では目に見えないご先祖を供養したり、感謝するための対象としてしばしば灯りが使われることがありましたが、「霊が帰ってくるときの目印になるように」という意味に広がって、お盆の時期は戸外に灯籠を掲げるようになりました。それが提灯にかわり、室内に吊り下げられたり足をつけて置かれるようになったのです。

お盆の習慣は、長い年月を経て地域や宗派の影響を受けながら少しずつ変化しています。そのため「こうしなければならない!」「○○のやり方が絶対に正しい!」という決まりはありません。

たとえば、浄土真宗では精霊棚を作り、キュウリの馬で霊をお迎えしてナスの牛で送る習慣はありません。しかし仏壇を綺麗にして花を飾ったっり、お供え物を捧げてご先祖や仏様に手を合わせるのは他宗と同じ。一部の地域では切子灯篭という独特の形をした提灯でお盆をお迎えする習慣もあります。

職人の技が光る「伝統的工芸品」

盆提灯は、産地が岐阜県と福岡県八女市にほぼ限定されています。どちらも昔から良質の竹や和紙の産地として有名だったことから提灯の生産がはじまりました。単純な造りに見える提灯ですが、高級品になると木地づくり、漆加工、蒔絵など細かい工程がたくさんあり、木地師、絵師、蒔絵師、漆職人、房職人などそれぞれのパーツで専門の職人の技術が駆使されています。岐阜提灯と八女提灯は国の伝統的工芸品にも指定されているほどの逸品なのです。

次ページでは、盆提灯の種類や価格の違いについて説明します。