墓石は放っておくと劣化します

墓石は放っておくとカビが付着しヒビが入りやすくなるため、こまめなお手入れを!ただし、たわしで掃除はNG

墓石は放っておくとカビが付着しヒビが入りやすくなるため、こまめなお手入れを!ただし、たわしで掃除はNG

建立したばかりのお墓は、ピカピカに磨かれて光沢があります。墓石に使われる石は、吸水率が低く、硬度が高くて耐久性にすぐれていますので、大理石などに比べるとかなり丈夫。しかしどんな頑丈な石でも、一年中風雨や直射日光にさらされているわけですから、遅かれ早かれ汚れが付着し劣化していきます。墓石の劣化はこのように進んでいきます。

  1. 建立後2~3年
    ……一見キレイに見える墓石ですが、すでにホコリや排気ガス、油などが付着しています。特に都市部のお墓の場合は排気ガスを含んだ黒い油汚れがたくさん付いているはず。これを放置してしまうと、カビや染みが発生しやすくなり劣化を早める要因となります。
  2. 建立後10年~15年
    ……急速に染みが増えだしてくる頃です。手入れを怠っていた墓石の場合は、カビも大量に発生。一度発生したカビは取り除かないと石の劣化が急速に進行します。
  3. 建立後15年~30年
    ……石の風化が少しずつはじまります。光沢感がなくなり表面がザラザラしてきます。表面の凸凹は目に見える大きさになり、カビや汚れの付着が加速。そこからヒビ割れが生じてきます。
  4. 建立後50年以上
    ……石の風化が進行してきます。石の内部にある鉄分が表面に現れて、サビが発生。カビやコケ類、微生物が付着。墓石が真っ黒に変色してしまうこともあります。
お墓参りのたびに、きちんとお手入れしておけば石の劣化の進行を遅らせることができます。

 

ちょっと待って! たわしで掃除する前に

石の継目から雑草が生えてくることもあります。接着が弱いと、そこに土や植物の種が入り込んで芽を出してしまうこともあります
石の継目から雑草が生えてくることもあります。接着が弱いと、そこに土や植物の種が入り込んで芽を出してしまうこともあります。
【イラスト協力】りょうまのお墓探し
「よし、それなら今度のお墓参りからは気合を入れてお墓のクリーニングをしよう!早速タワシを買わなきゃ……」と思ってしまった方、ちょっと待って!

せっかくピカピカに磨いてある石をタワシでゴシゴシしてしまったら傷ついてしまいますよ。中には表面をコーティングしてある墓石もありますから、いきなりタワシを使うのはNGです。

では、タワシの代わりに何を持っていけばいいのでしょうか?お墓参りに持っていくと役に立つ便利グッズをご紹介します。

●お墓参りに持っていくと役に立つ便利グッズ
これを準備しておけば、お墓のお掃除は完璧です!

□歯ブラシ
□スポンジ
□墓石用洗剤
□雑巾
□(スコップや鎌/植木のお手入れ用)
□(剪定用ハサミ/植木のお手入れ用)
□(玉砂利用ザル/玉砂利の洗浄用)
□(タワシ/頑固な汚れに、金属タワシは×)

 

正しいお墓のお掃除とお手入れの方法

便利グッズを用意したら、早速お墓のお掃除をしてみましょう。
※墓石に特殊コーティングをしている場合には、必ず業者にお手入れ方法を確認してから行ってください。

  1. 敷地内を清掃します
    ……まずは敷地内の清掃からスタート。落ち葉を集め雑草を刈ります。植木がある場合は剪定します。砂利が汚れている場合はザルにあげて水洗いします。
  2. 墓石を水洗いします。
    ……汚れが少ないようでしたら、スポンジに水をふくませて洗います。コケをあえてつけたままの墓石もありますが、取り除いたほうが石は長持ちします。
  3. 洗剤をつけて洗います。
    ……石材専用の洗剤をつけて洗います。必ず目立たないところで試してください。タワシは墓石を傷つけますので使用は避けたほうが無難です。
  4. 文字彫刻の部分は歯ブラシで磨きます。
    ……細かい部分のお掃除に歯ブラシを利用すると便利です。
  5. ステンレスの小物類を洗います。
    ……ステンレスの小物類(花筒、線香皿等)は取り出して中を綺麗に洗います。
  6. 乾いたタオルで水を拭き取る
    ……最後に乾いたタオルで水を拭き取ります。
 

それでも汚れが落ちない場合は

植え込みのお手入れはしていますか?隣りの区画まで散乱した落ち葉や張り出した根っこはトラブルの元になります
植え込みのお手入れはしていますか?隣りの区画まで散乱した落ち葉や張り出した根っこはトラブルの元になります。
墓石を自分でお手入れしてみたものの、どうしても専門家に頼らなくてはならない頑固な汚れもあります。

例えば、
  • 石に含まれていた鉄分が表面に現れて、金色や茶色に変色してしまったもの。
  • 水垢汚れが進行して、黒や白い染みがこびりついてしまったもの。
  • 小さなひび割れ、欠損がおこり、そこに汚れが付着してしまったもの。

自分でクリーニングしてもなかなか落ちない汚れの場合、石材店や墓石クリーニング専門業者に依頼すれば、高圧ジェット水や墓石用の薬品を使ったり、各社オリジナルの洗浄方法でキレイに仕上げてくれます。

 

お墓のクリーニング、注意事項

最後に、お墓をクリーニングする際の注意事項をお伝えします。
  • 頑固な汚れはタワシを使用してもかまいませんが、金属タワシは石を傷つけるだけでなく付着した金属がサビの原因になりますので避けましょう。
  • 墓石にヒビが入っていたり欠けている場合、その部分は特に丁寧に扱います。そして早めに業者に頼んで補修してもらいましょう。補修しないとヒビや欠損部分はどんどん拡大していきます。
  • お供えしたものは必ず持って帰ります。そのまま放置しておくと、鳥などが食べて食べかすが墓石に散乱してしまいます。お酒をかける人もいますがこれも×。虫や微生物がついたり、染みの原因になります。ビールやジュースの缶を置いている人も見かけますが、缶が錆びて石に付着すると素人では除去できなくなりますので要注意です。
    墓石に特殊コーティングがされている場合は、コーティングを行った業者にお手入れ方法を確認してください。
お彼岸の頃は陽気もよく、お墓のクリーニングに最適な時期。今後のお墓参りの際にはぜひピカピカに磨いてみてくださいね。

【関連記事】
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。