年末年始の葬儀はどうする?
29日くらいまでの年末の葬儀については「年末だから」という特別な対応をする必要はありません。故人や遺族の要望に応じた葬儀をしていただいてかまわないでしょう。問題なのは火葬場がお休みに入る年末(12月30日くらい)から年始(1月中旬)にかけて。世間がおめでたいムードに沸いている中で訃報通知をすることは、遺族にとっても心苦しいことです。そのため「あまり大げさな葬儀はしたくない」と希望される方がほとんどです。
また、松の内に葬儀をすることを快く思わない人もいるので、7日くらいまでの間は身内だけの葬儀にしておいたほうがいいでしょう。葬儀という形をとらず、火葬のみで故人を送ることもできます。とりあえず密葬にして松が明けてから改めて葬儀をすることもできますし、ホテルやレストランなどの会場を借りて「お別れ会」「偲ぶ会」などを開催することもできます。
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年賀状を出した後だった!どうしよう?
年末年始に亡くなった場合、「年賀状はすでに郵便局に投函済」というケースがほとんどでしょう。その場合はどうしたらいいでしょうか。この場合、誰もが不測の事態だったことになるので、出してしまったからといって受け取る側が憤慨するようなことはないと思います。しかし、年内に訃報の知らせを聞いた場合にはすぐにお詫びの連絡を入れましょう。年が明けてしまった場合には、松が明けた頃(1月7日過ぎ)に寒中見舞いでお悔やみを兼ねたハガキを出します。
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喪中のおせち料理はアリ?
喪中の場合、おせち料理はお祝い膳なので準備をしません。精進料理でお正月を迎えてはいかがでしょう。 |
おせち料理とは、そもそも無病息災の1年を願って作られるもの。つまりお祝い膳です。ですから喪中の場合には食べない、作らないものとされています。「もせち」と名付けられた喪中用おせち料理をつくっている会社もあります。大根や芋などの根菜と豆腐、蒟蒻、麩、豆類などを使った本精進だそうです。
年末年始に親しい人がなくなると、1年のスタートが少ししんみりとした悲しい雰囲気になります。しかし、この時期は役所や火葬場が休みだからこそ動くに動けず、つまり、手続き等であわてることなく故人と向き合える時期でもあります。1年のスタートを亡き人とゆったりと過ごす……心に沁みるお別れになりそうです。