鮮やかな色に包まれて～秋の雷山～

九州の紅葉スポットも色付き、紅葉狩りが楽しめそう。

九州でもようやく紅葉前線が下りて来て、各地で多くの人々が楽しんでいます。ここ福岡市周辺にも紅葉の名所が点在。秋月に油山市民の森、福岡県と佐賀県の県境周辺（基山町・神埼市など）にも多くの紅葉スポットが存在しています。

今回は多くの紅葉スポットの中から前原市雷山にある、雷山千如寺をご案内しましょう。樹齢400年の大きな楓の木や、赤や黄に染まっている多くの木々が楽しめ、また少し歴史の勉強も出来、日本の秋を満喫できるそんなスポット。深まり行く秋を楽しんで見てはいかがでしょうか？

この時期最も見ておきたい樹齢400年の大楓

福岡市内中心部より都市高速で西へ約40分、目的地の雷山・千如寺に着きます。静寂な中に、ツンとする空気が流れる場所。雷山・千如寺はそんな雰囲気のところです。門から中を望むと、この時期最大の目的である樹齢400年の大楓の木が見えます。拝観料は\400ですが、11月は庭見学のみでも\100かかります。今は是非、寺内部も見学できる\400にて拝観した方がGOOD。その訳は続きを読めば分かるはず。

その理由は、玄関で靴を脱いで順路に沿って進むとすぐ判るはず。門入口からは赤や黄、そして少しだけ薄緑が残る大楓の枝垂れを楽しむ事が出来ますが、建屋内部から眺める大楓の樹は、大きな樹全体を包み込む優しい太陽の光と、葉々の隙間からもこぼれる太陽光が一体となって、外から見る大楓とはまた違った趣きがあります。優しい光の中に居ると癒されるのはもちろん、何かエネルギーを与えてもらっているかのよう。

淡い色に包まれて、しばし時の流れを忘れるそんな雰囲気です。

境内には大楓以外にも紅葉の見所満載

境内を散策していて見つけたお気に入りの場所の一枚。

大楓に見とれていると、他の見所を見逃してしまいそうな為、次に進みます。大楓を眺める部屋の反対側からはこれまた心落ち着く日本庭園を見ることが出来ます。地形をうまく使っている庭園の中心には池が配置され、その周りを様々な種類の木々があり、一枚の絵を見ているかのようです。ここでもまた時間がいつの間にか経過していってしまいます。

順路に沿って進むと多くの赤色や黄色に色付いた木々を眺めることが出来、いたるところで写真を撮ってしまうほど綺麗な光景が続きます。一体、何枚の写真を撮ったかと思うほど。

大護摩道場付近にも多くの色付いた木々が点在。

また境内奥の大護摩道場付近にも多くの色付いた木々が点在していて、暖かな日にはのんびりと散歩をしたくなるほど。ここ雷山・千如寺は陽あたりの部分と日陰の部分のコントラストが印象的な場所。心清らかになる箇所と心が開放的になる箇所がバランスよく配置されていて、ちょっと冷たい空気に背筋を伸ばし穏やかな気持ちになる空間です。

歴史的な仏像に書物、雷山そのものが文化財

開山堂へ続く廊下。厳かな空気が漂っており、ちゃんと歩きたくなる雰囲気。

雷山千如寺大非王院の歴史は、西暦178年、雷山の地主神・雷大権現の招きで渡来した天竺霊鷲山の僧清賀上人の開創と伝えられております。

その後、聖武天皇によって勅願道場となり、以来歴代天皇より論旨を賜り、鎌倉幕府はじめ、時の権力者が祈願文を捧げ、斉他を寄進して一山三百坊となったとのこと。現在の大非王院は1752年に福岡藩主・黒田継高が建立したもの。

雷山千如寺は｢安産｣・｢子育て｣・｢開運厄除｣の祈願所であり、身代わりのお守り｢サムハラ｣の授け所で信仰を集めています。

雷山千如寺大非王院には、開創した清賀上人の木造（国指定重要文化財）や鎌倉時代に作られた、木造十一面千手千眼観音像（国指定重要文化財）など歴史的に価値のある宝物が数多く保存されています。それらの展示物を拝観料￥400で見学できるの大満足。

雷山千如寺

■雷山千如寺
・所在地：福岡県前原市雷山626
・電話：092-323-3547
・拝観時間：9:00～16:30
・拝観料：\400（11月は庭見学も\100）
・アクセス：筑肥線筑前前原駅より車で約20分
　　　　　　 西九州自動車道前原ICより車で約15分
・駐車場：あり
・地図:｢Yahoo! 地図情報｣
・URL:雷山千如寺


今回は鮮やかに色付く雷山千如寺をご案内しました。角度によって様々な表現を見せてくれるここの大楓は一見の価値ありです。ちょっとドライブがてらに足をお運び下さい。