日本最初の禅寺・日本茶発祥の地 聖福寺

日本最初の禅寺、聖福寺。博多の街の中と忘れてしまうほどの佇まい
臨済宗の始祖・栄西によって1195年に創建され、山門には後鳥羽上皇の勅額といわれている、扶桑最初禅窟と記されている聖福寺。扶桑とは日本の意味、つまり日本で最初に建てられた禅寺ということです。

栄西は鎌倉五山の寿福寺、京都五山の建仁寺を開山している僧ですが、なぜ博多に日本最初の禅寺が建てられたかというと、2度にわたって宋で臨済宗を取得した後、博多に帰国し禅寺を建立したい旨を源頼朝に願い出たからです。こうして建立された聖福寺は、仏殿・本堂・方丈・僧堂・鐘楼といった禅寺の典型的な七堂伽藍が配置されています。ちなみに七堂伽藍とは、お寺の集まりを伽藍といい、七堂の7という数字には厳密に意味はなく、大胆に言えば3よりは多く10よりは少ないという程度に考えればいいみたいです。つまり一通りの建物が揃ったお寺の建物を七堂伽藍というようです。

栄西が日本に茶の種子を持ち帰った事は有名な話ですが、その種子を蒔いたのが聖福寺の境内。これがいわゆる抹茶の元祖となり、それが京都に伝わり宇治茶のルーツとなったのです。

ここ聖福寺の楽しみ方は、静寂に包まれた広い境内で、街から発せられる様々な音からの開放感。鳥たちの歌声や木々の奏でるハーモニーに耳を傾けてみては! きっと時間に追われる現在人の私達に、安らぎと癒しを与えてくれる空間です。広い境内の中で様々な歴史的建造物と四季折々の花々を見て回り、静かな佇まいを体験し、ゆったりとした時間をすごすのは現代人の私達とって一種のオアシス的な要素があると思います。

静寂な佇まいを見せる聖福寺の境内。都会の喧騒から開放されてください
博多の街のど真ん中にいるとは分からないほど落ち着いた雰囲気を、ここ聖福寺で堪能した後は、お茶つながりでカフェに寄ってみてはいかがでしょうか? 聖福寺前にある細い路地沿いにある、Cafe Caminoをご紹介します。ここはエイジングコーヒーを出すお店。コーヒーマイスターの資格を持つ方が長期間エイジング(熟成・乾燥)させ、焙煎した豆で甘みとキレを併せ持つ一杯を提供してくれます。

■聖福寺
・所在地:福岡市博多区御供所町6-1
・電話:092-291-0775
・交通・アクセス:地下鉄祇園駅より徒歩5分
・地図:「Yahoo!地図情報」
■Cafe Camino
・所在地:福岡市博多区御供所町3-17-1
・電話:092-282-4322
・営業時間:月~木 8:00~19:30、金 8:00~20:30、土・祝日 12:00~18:00
・定休日:日曜日・毎月8日・18日
・地図:「Yahoo!地図情報」


うどん・そば・饅頭の発祥の地 承天寺

見事で静かな佇まいの石庭が博多の街にあります
1242年、聖一国師が開山し、宋人で後に日本人に帰化・日宋貿易の統括者だった謝国明が建立した臨済宗の禅寺、承天寺。聖一国師は京都の東福寺などを開山した僧で、博多祇園山笠を発祥させた人物とも伝えられています。

そしてこの承天寺からは現在の私達になじみの深い、うどん・そば・素麺・饅頭・羊羹といったものが発信されています。今の福岡・博多の「食」に対するこだわりは、この時代から脈々と受け継がれてきた伝統なのかもしれません。

また謝国明は日本に針治療を伝えたとされ、飢饉の時に博多の人々にそばを振舞い、それが年越しそばの起源といわれています。境内には、オッペケぺー音頭で有名な新派劇の祖・川上音二郎や、聖一国師と共に宋に渡り、織物等の知識・技術を習得し帰国後、博多織の基礎を構築した満田弥三右衛門の墓所があります。

承天寺の境内には、うどん・蕎麦発祥の地などの石碑が幾つも点在
一般の方々には開放していませんが、ここの石庭は見事なものです。隙間から垣間見ることが出来ますので、ちょっと覗いて見てください。博多にこんなに素晴らしい空間があるとは思いもよらないほど見とれてしまいます。境内には様々な石碑が点在しており、よく見てみると饅頭蕎麦発祥の地やら博多織之祖など宝探しの感覚で見て回るのも楽しいと思います。


■承天寺
・所在地:福岡市博多区博多駅前1-29-9
・電話:092-431-3570
・交通・アクセス:地下鉄祇園駅より徒歩5分
・地図:「Yahoo!地図情報」


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