超人気ケーキショップで意外や鉄板スパが
~ 「カフェTANAKA」 (北区上飯田)
カリスマケーキショップの原点は昭和38年創業の純喫茶 |
もともとは自家焙煎のコーヒー専門店で、北区にある昭和38年創業の本店は、洋館調の落ち着いたたたずまいが歴史を感じさせます。
シックな店内。遠方からのお客も多いが地元の人にも愛されている |
「オープン後間もない時期から変わらない、約40年の歴史を持つ定番メニューです」と水野貴之店長。
イタリアン(右)819円とあんかけソースのピカン840円 |
種類はケチャップ味のイタリアンと、あんかけソースがかかったピカンの2種類。丸い鉄板の中央にこんもりとスパゲティが盛られ、その周りに流し込んだ玉子がぐつぐつと泡立つほどのアツアツで運ばれてきます。この玉子のふんわり+とろっの半熟加減が絶妙。これにスパゲティにからめると、実にまろやか。イタリアンはやっぱり素朴で懐かしい味。ピカンのあんかけソースは辛さ若干控えめで、玉子に加えてとろけるチーズがいっそうまろやかさをアップさせます。
「ぐつぐつ煮立つほどのアツアツは味噌煮込みうどんにも通じます。甘辛の濃い口テイストも名古屋人好みですし、玉子焼き+スパゲティというミスマッチな組み合わせも名古屋ならでは。鉄板スパゲティは、名古屋メシらしい要素をいくつも兼ね備えているんです」と言う水野店長の分析も説得力十分。
パスタブーム到来期は存亡の危機も!?
が、実はこの鉄板スパ、かつて存亡の危機にさらされたこともあったとか。「80年代後半~90年代前半のパスタブームの際には、社長が“もう止めた方がいいかも”と考えたそうです」と水野店長。鉄板スパは、日本に本格的なイタリアンパスタが紹介される以前の、夜明け前的な一品。本場の味が一般的になったことで、役目を終えたと考えられたのも当時の時代の空気だったのかもしれません。しかし、その後、名古屋メシの人気の高まりもあり、とりわけ愛知万博の頃は鉄板スパの取材も急増したとか。ちょっと懐かしい味わいが今では逆に新鮮に感じられるようにもなり、今やランチタイムには大半のお客さんがオーダーする大人気メニューとなっていると言います。
テイクアウトできるケーキは毎日20種類以上 |
「名古屋ロール」1050円。コーヒー味のスポンジ生地で、小倉あんと栗入りのクリームが巻いてある |
■ カフェ TANAKA 本店
・ 所在地:名古屋市北区上飯田西町2-11-2
・ アクセス:地下鉄上飯田駅より徒歩3分
・ TEL:052・912・6664
・ 営業時間:8時30分~19時30分(平日は18時30分まで ただしデザート販売は19時30分まで)
・ 定休日:無休
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