鉄板スパゲティは名古屋喫茶の定番メニュー

鉄板スパゲティは、その名の通り鉄板の上にスパゲティを乗せた料理。名古屋市内の喫茶店でしばしば見られるメニューです。

近年、様々な名古屋メシがどんどんメジャーになり、味噌カツやひつまぶしなどの有名店には行列ができるほどになっていますが、この鉄板スパゲティは、まだ他府県での知名度があまり高くはない地元限定メシ。逆に言えば、今後のブレイクが期待できる秘密兵器的存在です。

鉄板スパ発祥の店 ~ 「喫茶 ユキ」 (東区車道)

説明
いかにも年季の入った趣
鉄板スパゲティのルーツがこの「喫茶 ユキ」。昭和32年創業、庶民的な商店街の中にある昔ながらの雰囲気を色濃く残す喫茶店です。

御年82歳のママ、丹羽静枝さんによると、「亡くなった主人が昭和36年に考案しました。同業者の方たちとイタリア旅行へ行った際、本場のスパゲティを食べたのですが、途中で冷めてしまうことを不満に思い、最後まで熱い状態で食べてもらうにはどうすればよいか、と頭をひねったんです」とのこと。

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木目調の店内も渋い。客席は約30
そこで思いついたのが、ステーキなどに使う鉄板を皿替わりにして出すこと。これをメニュー化すると、当時はまだスパゲティになじみのなかったお客さんたちにもウケがよく、たちまち人気メニューに。この評判が口コミで同業者に伝わり、市内各地の喫茶店に鉄板スパゲティが広がることになったそうです。

説明
メニューの絵柄もちょっとレトロでかわいい
喫茶店のマスターが考えた、というのがまさしく鉄板スパゲティというメニューのキモ。スパゲティ専門店やイタリアンレストランでは、こんなやり方は絶対に思いつきません。また、名古屋の喫茶店は、焼きそばや定食などの食事メニューを何種類も揃えているのが当たり前。スパゲティはそのラインナップのうちのひとつで、専門店じゃないからこそ正統派じゃないアイデアもすんなり受け入れられたと考えられます。さらに、コーヒー業者を通じて同業者間の情報が伝わりやすかったことも、喫茶店独自のメニューとして広まった理由でしょう。

ケチャップ+玉子の懐かしい味わい

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イタリアンスパ650円。鉄板スパは他にミートとインディアンがあり
さて、ルーツ・オブ・TEPPANスパは、正式名はイタリアンスパゲティ。ジュージューといかにもアツアツでおいしそうな音と湯気を立てながら運ばれてくるそれは、ケチャップをたっぷりからめてあるのと、麺の周りに玉子が敷いてあるのがポイント。玉子はあらかじめ鉄板の上に敷くのではなく、麺を持ってから周りに流し込むとか。そのおかげで、熱い鉄板の上でも固まりきらず、適度に半熟の状態でパスタにからみます。

麺はなるほどアッツアツ! ふ~ふ~せずに口の中へ運ぶと、ヤケドしそうです。ザク切りのピーマンや豚肉、赤いソーセージ、そしてグリーンピースといった具もたっぷり山盛り。ケチャップがちょっぴり鉄板の上で焦げるのが香ばしく、郷愁を感じる味わいです。

周りの商店街も店の雰囲気もほどよくレトロ。鉄板スパを生んだ昭和のムードも合わせて味わうことができます。

■ 喫茶 ユキ
・ 所在地:名古屋市東区葵3-17-42
・ アクセス:地下鉄車道駅より徒歩3分
・ TEL:052・935・1653
・ 営業時間:8時~20時
・ 定休日:土曜日
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