「ディープな名古屋へ連れてって」。
名古屋の不思議に興味津々のうさぎ画伯
田中ひろみさんの分身キャラ・うさぎちゃん |
エスコートのお相手は、うさぎちゃんイラストレーターとして数々の著書を持つ田中ひろみさん。著書『アンデスメロンは安心です』『ナマエの謎探偵団』などでも、素朴な「何で?」を追求している彼女。名古屋にも激しく「何で?」を感じたようです。
筆者 「どこ行きたいですか?」
田中 「ディープなとこ、怪しいところへ行きたいです~。犬山の桃太郎神社って面白そうですよね」
筆者 「コンクリート製の桃太郎や鬼の人形がいっぱいあります。作者は以前、ガイド記事で取り上げた五色園と同じ人なんですよ」
田中 「喫茶マウンテンの甘口抹茶小倉スパゲティーも食べてみたい!」
筆者 「怪しいところ、と言えばハズせないですね。行きましょう」
田中 「大竹さんが『名古屋の個性派喫茶ベスト5』で取り上げていたリングサイドカフェも気になります。サマディーの純金箔コーヒーも飲んでみたい。シャチボンも食べてみたいし、手羽先も食べたいし、小牧市のおっぱい神社・間々観音も行ってみたいし、それからそれから…」
筆者 「1日じゃ、そんなに回れません~ッ」
…と事前のやりとりから既に、田中さんの「ヘンなモノ」好奇心が全開。可能な限り、ご要望に応えられるコース作りをしてみることにしました。
桃太郎神社でチ○コ丸出し桃太郎と記念撮影
宮司の川地桃光さんと一緒に記念撮影。境内の人形は先代がプロデュースしたもの。 |
筆者 「ようこそ、名古屋へ! 早速行きましょうか。まずは桃太郎神社から。車で川沿いを走って5分ほどです」
田中 「これって何川ですか?」
筆者 「木曽川です。このあたりは、奇岩に囲まれた景色がドイツのライン川に似ていることから、日本ラインって呼ばれてるんです」
田中 「ライン川って、それ言い過ぎじゃないですか? 本物見たことないけど」
筆者 「…言い過ぎだと思います。私も本物見たことないですけど。あ、着きました。ここです」
田中
コンクリート製の桃太郎人形。他にも鬼を退治しているシーンなどたくさん桃太郎がいる。 |
筆者 「階段の上の本堂のあたりにはもっとたくさんあります」
田中 「ホントだ。泣いてる鬼もいる~。ちゃんと目から水がこぼれ落ちてる~! 人形は何だか手作り感があってキッチュな感じ」
筆者 「人形の作者は名古屋の人形師、故・浅野祥雲(あさの・しょううん)さん。等身大コンクリート製人形という独自の作風を生み出して、五色園とか関ケ原ウォーランドとかあちこちに同様の作品群を残してます。ここのは比較的晩年にあたる昭和30年代の作品です」
田中 「結構古いんですね~」
こっちは後から作られた石製のキジ。丸っこくてかわいい。 |
こっちが浅野祥雲さん作。ギャオスみたいで何だか強そう。 |
筆者 「ただし、ここは祥雲作品以外のものが混じっているんです。もちつきしてるお爺さんお婆さんとか、桃の鳥居の周りのサル、キジ、犬も別の人が作ったものですね。祥雲作品は、表情がこんなにかわいらしくないんですよ」
田中 「ふ~ん。よく分かんないや」
筆者
宝物館に展示された鬼の子のミイラの写真。他にも鬼のガイコツや珍宝など、うさん臭さぷんぷんの写真がいっぱい。 |
田中 「この鬼の頭ガイコツって…」
筆者 「どう見ても、牛の頭ガイコツをひっくり返しただけなんですけどね」
田中 「こっちの鬼の珍宝(ちんぽう)ってのも…」
筆者 「…石、ですね」
田中 「桃太郎のふるさとって言うと、きび団子の岡山県吉備が有名ですよね。でも、愛知県では『いや、桃太郎=犬山だ』ってみんな思ってるんですか?」
筆者 「いや、そんなことないです。こっちでも吉備の方が有名ですよ。でも、宮司さんいわく、桃太郎ゆかりの地は日本中に29ヶ所もあるけど、伝説に関連する地名がこんなにたくさんあるのは(「桃山」「サル洞」「キジヶ棚など」)ここだけだそうです」
■ 桃太郎神社
・ 所在地:愛知県 犬山市大字栗栖字古屋敷
・ アクセス:名鉄犬山遊園駅から徒歩45分
・ TEL:0568・61・1586
・ 時間:9時~17時
・ 料金:宝物館入館料・大人200円、小人100円
・ Yahoo地図情報
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