全国の珍スポット愛好家が避けては通れない
愛と性のテーマパーク「元祖国際秘宝館」

ミッドランドスクエア
ついに閉館となる珍スポットの大横綱、三重県の元祖国際秘宝館。


名古屋を中心とする東海地方は、なぜか風変わりな珍スポットの宝庫。主の個人的な思い入れやパワーのみにのっとって築かれたオンリーワンの観光施設があちこちに見つかります。

そんな中で、全国の珍スポットファンにとっての聖地とも言える存在が、名古屋から車で約2時間、三重県の「元祖国際秘宝館」です。エロをテーマとした豪胆な着想、セックス&バイオレンスの暴走するセンス、世間の白い目や嘲笑といった常識をねじふせるパワー、数十億円を投じた無尽蔵の財力…。どれをとっても他の追随を許さない、キング・オブ・珍スポットです。

ところが、この唯一無二の魅力を誇る愛と性の殿堂が、何とこの2007年3月末日をもって閉館することになってしまいました! B級スポット探訪をライフワークとする筆者としては、これを取り上げないワケにはいきません。AllAboutのガイド記事としては少々アクの強すぎるネタではありますが(笑)、今しかない、ってことでご容赦ください。

お伊勢参りのついでに秘宝館へ。
昭和の観光ブームに乗って人気を博す

ケンタウロス
ケンタウロスやカーマスートラ、ジンギスカン、バイキングなど、神話や歴史の性にまつわるシーンを等身大のロウ人形が再現する


元祖国際秘宝館は昭和47(1972)年にオープン。創設者の故・松野正人氏は貝細工の製造からスタートして財を成した実業家。もともとドライブインとしてオープンしたスペースの一画に、かねてより蒐集していた性に関する民芸品、さらにオリジナルの等身大セクシー人形などを集めて前代未聞のセックステーマパークを作り上げました。

性やセックスの話題が今のようにオープンではなかった当時、この異端の施設は大いに話題を集めました。お伊勢参りのルート上になる立地も効を奏し、観光バスで多くの団体客が乗りつける一大観光地に。ピークの昭和50年代前半には、年間20万人前後が押し寄せました。

この人気に乗じて全国各地に類似施設が次々と生まれ、最盛期には20ヶ所以上があったほど。「秘宝館」は昭和ニッポンの観光に欠かせない存在となったのです。

ロウ人形たちがあちこちで合体。
お色気満載の展示にお客さん総立ち!?

アニマルパラダイス
動物のハク製もあっちこっちで奮闘しているアニマルパラダイスのコーナー
何より来館者のドギモを抜いたのが、等身大人形による合体シーンの数々。ジンギスカンなどの歴史上の人物や、ケンタウロスなど神話のキャラクターが、お色気たっぷりの美女たちとのくんずほぐれつをこれでもかとばかりにくり広げるのです。さらにはグロテスクな拷問シーンや海外の有名女優のご開帳シーンなどなど。

陰部神社
下半身にまつわるご利益に授かれる陰部神社
この他、ハク製の馬が交尾するコーナーや、下半身系のご利益に授かれる陰部神社、壁中ピンクの乳房や性器の愛のトンネルなど、頭がくらくらしそうな空間と造形の連続。金太郎ならぬ珍太郎が逆立ちしておしっこするおとぎ話コーナー、お尻をむいた女性のマネキンが男性用トイレの便器にしゃがむビックリトイレといった脱力系のとほほな展示があるかと思えば、動物の性器のホルマリン漬けや医学・学習用にも使われる人体解剖模型、性病の知識を伝える展示といったちょっとマジメなコーナーも。

独自の生態研究により実現したという馬の交尾ショーやオリジナルの3Dポルノ映画の上映も、同館のキワモノ的なイメージを強烈に印象づけていました。

1980年代以降、秘宝館のテイストは徐々に時代遅れのものになっていきましたが、90年代に入ると逆にサブカルチャー的視点による再評価の気運も高まっていきました。「洗練」や「おしゃれ」とは対極に位置する独特の世界観が、激レアな文化遺産として愛でられるようになっていったのです。

次のページでは閉館の真相と衝撃の出血大サービス情報!