教員免許制度の問題点

これが教員免許状(実物)。今この教員免許のあり方が問われている
これが教員免許状(実物)。今この教員免許のあり方が問われている
中学校の教員免許には、数学や国語といった免許教科の違いがあります。ところが、小学校の教員免許には、算数や音楽といった免許教科の違いがありません。今の教員免許制度では、小学校には算数の先生や国語の先生が存在しないのです。

そこへ来て総合的な学習の時間が導入され、最近では「小学校でも英語教育を必修化しよう」という動きもあります。もともと小学校には「英語の先生が存在しない」のですから、小学校で英語を教えようと思ったら、学校の先生は通信教育や研修などで英語を教えるのに必要な単位を取得しなければなりません。

つまり、小学校の先生は自分の専門教科に限らず、体育や音楽などあらゆる教科を教えなければならないのです。実はこうしたことも、教師の資質が問われることにつながっているようです。例えば、算数や英語が専門でない先生でも、指導技術が未熟なまま、算数や英語を教えなければいけないという現実です。

指導力に問題のある教師を野放しにすることは許されませんが、かといって免許の更新制を導入すれば、即解決するという単純な問題でもないようです。

更新制導入、その前に……

学校の先生の採用には、条件付採用制度がとられています。これは1年間の条件付採用期間というものがあって、この期間に問題があった教師は正式採用にはならないという制度です。

ところが、2005年度に正式採用とならなかった教員は、全国でたった198名(全採用数の約1%)。とても十分機能している制度とは言えません。どうやら更新制度導入以前の問題として、教員養成や教員採用制度にも問題がありそうです。

>>専門職大学院は、教師の資質向上の切り札になるか?>>