家事/エコ家事の方法

キッチンで出来る!簡単省エネ調理

小さな工夫の積み重ねが、日常の一コマになったら環境のためにも節約にもなっていいこと尽くめ。鍋の選び方や火にかけるときのひと工夫、余熱調理の仕方などキッチンで出来る省エネ家事のご紹介です。

執筆者:立石 絹子


電気はON・OFFが多いとエネルギーを多く消費しますがガスはこまめにON・OFFした方がエコ。

省エネを心がけたとき、小さな工夫で大きな違いが生まれるのがキッチンでの家事。

日ごろ少し気をつけるだけで、熱効率や熱伝導、余熱効果を知れば作業効率が上がって料理の時間も短縮でき、しかもいつもより美味しい料理が出来ちゃったりしますよ!

ガスや電気の無駄遣いを続けていると、節約にならないばかりか、二酸化炭素の排出量が増え、環境に少しずつ影響を与えてきます。

例えば調理中に鍋にフタをするかしないかで、年間で約1000円違います。1000円の違いくらい…と思うかもしれませんが、約10平方メートルのガスを省エネでき、その量はスギの木1.4本分が二酸化炭素を吸収する分にまで達します。(参考:東京ガスサイト

今回は、環境のためになって節約にもなる、省エネクッキングの方法をご紹介します。

省エネ調理器具を見極める

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■鍋・フライパンは必ずフタつきのものを買う
鍋やフライパンにフタをするだけで熱効率が格段に良くなりますが、一番いいのは鍋のサイズにきちんと合ったフタを利用すること。

フタがついていない鍋を購入し、違うサイズのフタを乗せただけでは効率が上がりません。

フタつきではない鍋も販売されていますが、出来ればガラスなどの重めのフタが付属しているものが良いと思います。軽いフタだと密閉性が低く、隙間から熱気が逃げていってしまいますので、重めのフタがオススメです。

■鍋やヤカンは底の大きなものを!
鍋の底が小さいと、火の当たる場所が(電磁調理器の場合は電気のあたる場所。以下略)少ないので、お湯を沸かすだけでも時間がかかってしまいます。
鍋の底の範囲で火力を調節できるし、プラスアルファで安定性があるので大量のお湯を沸かすパスタ料理などにも安心です。

(※注意事項ですが大きな平鍋でカセットコンロにかけないで下さい。カセットボンベの上までかぶさるような大きさの鍋だと、ボンベが加熱して爆発の危険があるそうです。)

火にかけはじめるときの省エネ

■鍋底・フライパンの中の水滴、汚れ等はふき取ってから!
鍋底が濡れていたり、汚れていると水滴を蒸発させるためのエネルギーが別に必要になります。フライパンを温めるときも同じですが、フライパンの表面が濡れたままだと、蒸発させて油がひけるようになるまでのエネルギーが必要になります。
汚れや水滴は、ふきんでフライパンの表面を拭くのは抵抗がある場合はボロ布で拭ってから火にかけます。(エコ家事記事『ボロ布ストックで資源節約&使い切る暮らし』参照)

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■鍋には必ずフタを!
フタをすることで、熱効率が格段に高まり、フタをしない場合に比べると年間にして約2割ものエネルギーを節約できます。

同時に、野菜などを煮るときに水蒸気と一緒に飛んでいってしまう栄養価も、密閉性の良いフタをすることで、水蒸気はフタの裏側に水滴になって溜まるので、栄養価もなるべく損なわずに調理が出来るといわれています。

■火ははみださないようにする
調理に必要な火力は「中火」までだと言われています。鍋底の大きさや鍋の厚さなどによって熱効率は変わってくると思いますが、中火以上にするとかなりの無駄なエネルギーを消費してしまいます。鍋底からはみ出さない程度の火力で調理しましょう。

■ガスレンジのバーナーは同じ口を使う
3つ口コンロ等の場合、火をかけて止めた後のバーナーは温まっているので熱伝導が早いです。1つの口しか使わない場合は、同じ口を使いましょう。

■根菜は水からゆでる…そもそも根のものは水から、葉のものは沸騰してからと昔から言われます。茹で上がるまでに時間を要する根菜ですが、水から茹でることによって、お湯が沸くまで待っているよりも少し時間短縮になるし省エネになりますよ。


次のページでは、『ゆでる』ときに使える余熱調理などの省エネ方法、キッチン家電の省エネなどをご紹介します。>>
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