立佞武多(たちねぷた)の迫力にただ、ただ涙……

ガイドが旅の途中で思わず泣き崩れてしまった名所、最後は青森からです。

立佞武多の館(1)
五所川原のお祭り、立佞武多を展示する立佞武多の館(2007年10月撮影)
東北の夏の三大祭りといえば、「仙台七夕まつり」(宮城)、「竿燈」(秋田)、「ねぶた祭り」(青森)。その中の一つ、青森の「ねぶた祭り」では、大きな武者人形をかたどった山車が青森市内の街の中を動き回ります。

この「ねぶた」、祭りの規模こそ異なるものの、青森県内の他地域でも行われているのをご存じでしょうか?

代表的な所では、弘前(ひろさき)の「ねぷた」と五所川原(ごしょがわら)の「立佞武多(たちねぷた)」があり、どちらもお祭りの時はたくさんの人で賑わうとのことです。

残念ながらガイドは東北の夏の三大祭りも青森県内各所の「ねぶた」も目の前で見たことがなかったのですが、2007年の秋に青森へ出かけた際、五所川原に立ち寄る機会がありましたので、立佞武多を紹介している「立佞武多の館」Yahoo! 地図情報)へ入ってみました。

立佞武多の館(2)
立佞武多展示室の入口。この奥に立佞武多が展示されている(2007年10月撮影)
五所川原の立佞武多、始まりがいつなのかははっきりしていないのですが、明治時代の終わりから大正時代にかけて20メートルほどの高さまで山車が巨大化し、大きな山車が街を練り歩く姿は大いにお祭りを盛り上げたものでした。

しかし近代化の波と共に街に電線が張り巡らされたことで、大きな立佞武多は街を練り歩くことができなくなってしまいました。それから80年近くの歳月が流れ、とあるきっかけが元で地元の有志の人たちの思いがまとまり、高さ22メートルの立佞武多が1998年に復活します。

それから毎年1基ずつ新しい立佞武多が作られ、3つの立佞武多と普通の大きさの「ねぷた」が毎年夏に五所川原の街を練り歩くようになりました。青森の「ねぶた」は高さが9メートルまでと決まっているのですが、高さが20メートル以上の五所川原の立佞武多は、青森の2倍以上の高さを持ちます。まさに迫力満点ですよね。

さて「立佞武多の館」ですが、立佞武多の歴史を紐解く解説・展示と共に、祭りの主でもある立佞武多3基をお祭り以外の期間に保管・展示する施設でもあります。あまり予備知識を持たずに立佞武多の展示室へ足を踏み入れてみました。

「立佞武多の館」に展示されていた立佞武多/左:平成18年作成の絆(きずな)、右:平成17年作成の炎(ほむら)
なぜか涙が止まらくなってしまった立佞武多の展示。立佞武多を作り上げた人々の思いが直に伝わってきたのでしょうか……(2007年10月撮影)
20メートル以上の高さがある立佞武多を見るので、展示室に入ると一旦エレベーターに乗って、上の階へ上がり、そこからスロープを下る形で立佞武多を角度を変えて見ていきます。

ここで不思議なことが起こりました。展示室に入って立佞武多を見ているうちに、なぜでしょう、涙が止まらなくなってしまったのです。立佞武多という伝統芸術の素晴らしさに感動したというのはもちろんあると思うのですが、きっと立佞武多を通して作り上げた人たちのパワーと思いが伝わってきたのかも……と思いました。

今度はお祭りそのものを目の前で見たい!そんな思いを胸に秘めて五所川原を後にしたのでした。

五所川原の地図
【青森】五所川原の位置はここ。

五所川原へのアプローチ

  • 地図:Yahoo! 地図情報
  • 公共交通機関の場合
    <飛行機>
    青森空港より、五所川原方面への空港連絡バスに乗車し、五所川原駅前下車。五所川原駅から徒歩約5分。

    <JR>
    東北新幹線 「はやて」で八戸乗り換え、特急「つがる」で弘前まで行き、五能線の列車に乗り換えて五所川原駅下車。徒歩5分。
    秋田より、リゾートしらかみ号で五能線をのんびり乗ってくる方法もあります。

     
  • 車の場合
    青森空港から浪岡方面に向かい、国道7号線を青森方面へ右折。その後、津軽自動車道から国道101号線に入って、五所川原駅を目指す。
     

ガイドが旅の途中で思わず泣き崩れてしまった名所として3ヶ所をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。旅は人の感性を鋭く揺さぶるもの。心の底にいつまでも残る思い出を作りに、気軽に旅へ出かけてみて下さい。

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