今回の行き先は、【徳島】 鯉のぼりが優雅に泳ぐ、大歩危峡 |
水の勢いは人が想像する以上に力強く、一気に下へ落ちこむ滝や、長い時間をかけて美しい渓谷を刻むなど、たくさんの景勝地を生み出してきました。
今回は川が作り出した景勝地の中から、板東太郎(利根川:関東)、筑紫次郎(筑後川:九州)と並んで四国三郎と呼ばれる吉野川が作り出した渓谷、大歩危峡(おおぼけきょう)をご紹介します。ゴールデンウィークの頃に行くと、優雅に泳ぐ鯉のぼりが美しい渓谷にアクセントを加えてくれるんですよ。
四国最大の川が作り出す美しい渓谷
吉野川の流れが作り出した大歩危峡の上を、たくさんの鯉のぼりが優雅に泳ぎます(2005年5月撮影) |
「歩危」というのは昔の言葉で断崖のこと。川の流れによりいろいろな形に変化した岩が作り出す風景はまさに奇勝と呼ぶにふさわしい場所ですね。
大歩危峡を下る遊覧船。両岸の岩からを間近に見ながら進んでいきます(2005年5月撮影) |
「大歩危峡まんなか」には、遊覧船の発着場以外にレストランやホテルも併設しており、大歩危峡の観光拠点として色々と活用可能。またゴールデンウィークの頃には、大歩危峡の渓谷にたくさんの鯉のぼりが泳ぎます。吉野川の清流と大歩危峡の渓谷にカラフルな鯉のぼりが優雅に泳ぐ姿は、訪れる人の目と心を楽しませてくれます。
また大歩危峡の少し下流にある小歩危(こぼけ)も大歩危同様の奇岩による渓谷が眺められます。時間があれば立ち寄ってみるといいですね。
祖谷のかずら橋も渡ってみたい
祖谷のかずら橋。かずらを編んで作られた珍しい吊り橋です(2002年4月撮影) |
大歩危からは山一つはさんだ吉野川の支流、祖谷川にかかる祖谷のかずら橋は、国の重要文化財でかずらを編むことで作られた長さ45メートルの吊り橋。
橋となっている木の板のすき間からは祖谷川の川面がはっきりと見えます。川面からの高さは14メートルあり、歩くたびに結構揺れるのでスリル満点。一方通行ですが、ちゃんと横に別の橋があるので出発点に戻って来ることができます。
また祖谷川沿いには、温泉が点在しています。宿専用のケーブルカーで渓谷の川面にある露天風呂まで下りていくホテル祖谷温泉や、逆にケーブルカーで天空の露天風呂へ上がっていく新祖谷温泉ホテルかずら橋などの個性的な温泉もありますので、ゆっくりまわって見るといいですね。
今年のゴールデンウィークは、吉野川の流れが作り出した景勝地、大歩危峡で美しい渓谷と優雅に泳ぐ鯉のぼりたちに会いに行ってみませんか?
大歩危峡へのアプローチ
<JR>
山陽新幹線で岡山駅下車。土讃線へ直通する特急「南風」号で大歩危駅下車(一部大歩危駅に止まらない列車あり)。
大歩危駅から「大歩危峡まんなか」まで徒歩約20分。四国交通バスで約6分。
祖谷のかずら橋へは、大歩危駅から四国交通バスで約40分。
※この区間の四国交通バスは、ほとんどのバス便が季節運行(4月~11月、平日運休あり)のシャトルバスなので、利用の際は注意が必要です。
<飛行機>
高松空港より空港連絡バスでJR高松駅へ。高松からは土讃線の特急「しまんと」号で大歩危駅下車。
大歩危駅から先は<JR>のルートと同じ。
徳島自動車道 井川池田インターチェンジから国道32号線を高知方面へ。
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