おつけもの処 高野「天王寺かぶら漬」

天王寺かぶら以外にも大根漬、千枚漬けなどもあります。いずれもすこぶる美味!
大阪が誇る古刹といえば推古元年(593年)に聖徳太子が建立した日本最初の官寺・四天王寺。今も昔も多くの参詣者で賑わいますが、「おつけもの処 高野」(天王寺かぶら漬・1束・税込525円)は、その四天王寺南大門前に店を構える昭和7年創業の老舗漬物店です。

左から大根漬、天王寺かぶら漬、千枚漬です。アツアツのご飯と一緒に食べると「日本に生まれてよかった……」としみじみと呟きそうになります。
「天王寺かぶら」というのは、その名の通りに天王寺発祥の蕪のことで、その昔は四天王寺の僧坊の食料として栽培されていました。1756年(宝歴6年)には信州・野沢村の健命寺住職、晃天園瑞(こうてんえんずい)和尚が天王寺かぶらを食べて、その美味しさに驚いて、種を持ち帰りました。ところが信州の寒さで実は育たずに葉ばかりが育ってしまって仕方なく漬物にしたところ、思いのほか美味で、これが現在の「野沢菜」になりました。つまり天王寺かぶらは野沢菜のルーツ、ご先祖さまです。実際に高野の「天王寺かぶら漬」は、実の部分は甘みがあって歯ごたえも素晴らしく、葉や茎も全て食することができます。マクロビオティックでは食物すべてを食べることを「一物全体」といって美容と健康に良いと推奨しますが、まさに「一物全体の漬物」といえます。

ちなみに大阪・毛馬に生まれた江戸中期の俳人の与謝蕪村は、「名物や かぶらの中の 天王寺」という歌を詠んで、天王寺かぶらを大絶賛しています。「蕪村」という号をつけるぐらいですから、蕪村はおそらく「蕪」が大好きで、その人が名物!とまで推しているわけですから、よっぽどのお気に入りだったのでしょう。与謝蕪村オススメの、なにわの伝統野菜「天王寺かぶら」の味をぜひ一度はご賞味ください。

※購入場所:大阪国際空港ターミナルビル内「おつけもの処 高野」