日本三大祭の天神祭・船渡御の舞台! 大川
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桜の紅葉に色づく大川沿岸部です。大川沿岸部は遊歩道、公園(南天満公園、桜ノ宮公園)となっていて、春は桜の名所としても有名です。 |
堂島川をさらに東に進んで中之島界隈を抜け出すと大川へとたどり着きます。この大川は日本三大祭の天神祭(毎年7月25日、26日)の船渡御の舞台として有名で、100隻以上もの船が篝火やイルミネーションを輝かせて行き来して、花火がポンポン打ち上がる……という実に賑やかな光景が楽しめます。とくにガイドが赴いた頃は紅葉真っ盛りのシーズンだったので、沿岸の桜の並木道が見事な風情を醸し出していました。
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大阪城天守閣です。現在は高層ビルに遮られていますが、古来には大川の様々な角度から天守閣を眺めることが出来たことでしょう。 |
この大川界隈では大阪城天守閣も遠景ながら見ることが出来ます。天守閣は遠いのですが、大阪城自体は大川に隣接していて、この大川を北上すると淀川にたどり着いて京都にまで繋がっています。江戸時代には庶民は大阪と京都を船で行き来していたそうですが、大阪城は大阪(中之島・船場)の出入り口にあったわけで、水上交通の要所にあったことがよくわかります。
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夕闇が深まって分かりづらいのですが天神橋界隈です。北側が堂島川で南側が土佐堀川になります。あいだにある中州が中之島です。 |
さて、大川・大阪城まで来ると水上クルーズはくるっと一回転。ここで本来であれば大川から大阪市内を南北に流れる東横掘川へ入って南に進み、道頓堀川に入って大阪市内を一周する予定であったのですが、残念なことに現在は水辺整備事業の河川工事を行っていて東横掘川へは通行できないとのこと。そこで先ほどの中之島の南側を流れている土佐堀川へと進み、西へと進んでいきます。
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ル・ポンドシエルビル(大林組旧本店ビル)です。大林組は甲子園球場、大阪ドーム、丸の内ビルディング、六本木ヒルズ森タワーなどを施工した大手ゼネコンです。 |
土佐堀川の北側はさきほどご紹介した中之島地区なのですが、南側は淀屋橋駅や北浜駅といった京阪沿線の駅が立ち並んでいて、この界隈は船場地区になります。この船場界隈がまたモダン大阪な近代建築物の宝庫で、土佐堀川のほとりだけでも山内ビルや北浜レトロビルヂング(旧桂隆産業ビル)、三井住友銀行大阪本店といった名建築が立ち並んでいます。この船場界隈こそが江戸時代に天下の台所として発展した大阪ビジネスの中枢地域で、現在でも老舗割烹や料亭、懐石料理、フレンチレストランなどのグルメ名店が目白押しです。
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夜の大阪ドーム。年末大晦日には格闘技イベントのK-1プレミアム・ダイナマイトの舞台としても有名です。 |
こうしてモダンでレトロ大阪な船場界隈を横目に土佐堀川を進むと、また木津川へと合流して、ここからは最初のコースを逆戻り。ライトアップされた大阪ドームや道頓堀川水門を通過して道頓堀川に入り、最初の出発地点だった湊町船着場に到着するとゴールです。
快適・水上クルーズなら大阪名所を2時間弱で周遊!
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夜の湊町リバープレイス。大阪ミナミ道頓堀まで徒歩10分ほどですのでグルメ・スポットに困ることはありません。 |
クルーズは夕方出発でしたので、帰り着くと完全に夜の光景と化していましたが、実際はなんと約2時間弱ほどの小旅行。もし仮に道頓堀水門~中央公会堂~大阪城を車やバスで周遊すれば半日以上は費やされます。信号や交通渋滞のない水上クルーズだからでこその快適・大阪めぐり。そういう意味では大阪に初めて旅行に来た方で「あれもこれも見たいな」とアクティブな大阪観光を計画している方にオススメの観光ツールといえそうです。
また大阪に何度も遊びに来ている人や、大阪に住んでいる方でも一度は体験して欲しいのが水上からの眺め。普段見慣れている観光スポットが、水上からでは意外な光景に見えてきます。ガイド自身も色々と発見の多い、素晴らしい小旅行でした。大阪初心者の方も、大阪観光の達人も、ぜひ一度は水上クルーズに乗ってみて水の都・大阪の良さを発見、再確認してみてください。
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落語家と行く「なにわ探検クルーズ」乗船場所:大阪府大阪市浪速区湊町
湊町リバープレイス隣接の湊町船着場運行:季節やイベント開催時により異なる
詳しくは公式サイトの運航カレンダーを参照。休日:12月29日~1月3日
※気象、海象の警報、注意報の場合は
安全のため運航中止、行程変更もあり。料金:乗船大人2500円、子供1250円
弁当券1500円、飲み放題券1000円
※弁当券はご乗船の3日前までに予約
※お食事、お飲物のお持ち込み不可。
船内販売を利用してください。問合せ先:06-6441-0532(一本松海運株式会社)アクセス:JR難波駅の北側・湊町リバープレイスすぐ地図:Yahoo!地図情報