2007年、家族そろってのお正月は
今から約170年前の天保年間の大坂の町で決まり!

館内エスカレーターの壁紙。ファンキーなご隠居が「出発じゃ!」と意気込んでいます。
という唐突な見出しに驚かれるかも知れませんが、そんなタイムスリップ体験、夢みたいな話を実現させてくれる博物館が大阪・天神橋にあります。そう。知る人ぞ知るディープ大阪スポット「住まいのミュージアム・大阪くらしの今昔館」です。

この大阪くらしの今昔館は、2001年4月に開館した「住まいの歴史と文化」をテーマにした日本で初めての専門ミュージアム。今から約170年前の天保初年(1830年代前半)の大坂の街並みをなんと実物大のスケールで完全復元して、その中を実際に歩いたり、見たり、楽しむことができるというものです。ここで2007年1月4日(木)から1月8日(月・祝)にかけて「今昔館に初もうで-お正月のむかし遊び-」というお正月特別イベントが開催されます。

ガイドが訪れたのは12月半ばですが館内はすでにお正月の装いがチラホラ…
日本古来の風習では、お正月といえば「家族そろって羽子つき、独楽まわし、ヨーヨー、福笑い、百人一首などに興じる」ものでしたが、現在日本のお正月は「ニンテンドーDSに夢中で、いつのまにか年が明けてました」といったような按配ではないでしょうか。しかし折角のお正月をゲーム三昧で過ごすというのは少々、味気ない。ゲームは1年365日いつでも可能ですが、お正月遊びは年始のみのイベントごと。年に1度ぐらい、家族みんなで古き良き日本のお正月遊びを楽しむのも一興です。

またどれだけテクノロジーが進歩して時代が進んでも「お正月遊びに興じる子供たち」というのは、ノスタルジックな日本人の心象風景を喚起して、癒しの休日が過ごせること請け合いです。今回のガイド記事は、そんな昔懐かしいお正月遊びと大坂の街並みをお手軽に体験できる、大阪くらしの今昔館をご紹介していきます。

10階「展望フロア」ではあの人間国宝がナレーション。
気分はまるで上方落語の登場人物

天井に到達しそうなぐらい高い物見櫓がお出迎えしてくれます。
大阪市営地下鉄谷町線・堺筋線「天神橋筋六丁目」駅の改札を出て3号出口に向かうと、すぐ目の前に「住まい情報センター」という看板と地階への入口が見えてきます。住まいのミュージアム・大阪くらしの今昔館は、この住まい情報センターの8~10階内にあります。交通アクセスはすこぶる良好で、地下鉄→ミュージアムと直結なので外気に触れることもありません。「たまの休みだけど、寒いのが苦手だし……」という出不精な方には格好のオススメミュージアムといえます。

町屋の屋根上には洗濯物が干された物干し台もお目見えしています。
エレベーターでミュージアム入口の8階に到達すると、受付スタッフに案内されて10階「展望フロア」へ。この展望フロアは9階で復元された大坂の町並みの全景を俯瞰して眺めることができます。町屋と裏長屋の屋根が並ぶなかで、特にひときわ目立つのが「物見櫓」ですが、もっとよく見ようとガラス面に近づくと、いきなり天井から音声アナウンスが。よく耳を澄ますと、なんと人間国宝・桂米朝師匠の音声案内。「今ではもうつかわんようなりましたが……」と上品な船場言葉で、大坂の街並みや裏長屋の様子を語りかけられると、もうそれだけで気分は上方落語の世界へグッド・トリップ。

まるで実際に江戸時代を見てきたかのようにリアルに語りますが、さすが人間国宝の音声解説は説得力が違います。
この桂米朝師匠の見事なナレーションは、10階「展望フロア」と9階「風呂屋シアター」でも聞かれますが、実はインフォメーションでは全館の展示物すべてを音声案内するイヤホンガイドがレンタル可能(料金100円)です。より深く大阪くらしの今昔館のことが知りたいという方や上方落語ファンの方は必聴のアイテムでしょう。

1p 「展望フロア」を楽しむ
2p 「なにわ町家の歳時記」と「今昔館に初もうで-お正月のむかし遊び-」を楽しむ
3p 「モダン大阪パノラマ遊覧」を楽しむ
4p 「大阪くらしの今昔館」スナップ集vol.1
5p 「大阪くらしの今昔館」スナップ集vol.2