汽車に揺られながら車窓を楽しむ
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小高い山の間を走り抜けていく蒸気機関車。何だかとってもワクワクします |
この蒸気機関車は時速30Kmのゆっくりとしたスピードで、ガタゴトと音を立てながら一生懸命走っていきます。レトロなSL列車が煙をはきながら走っていく姿は、まさに「一生懸命」という感じ。終点に着いた後は「お疲れさま!」と声をかけてあげたくなります。
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蒸気機関車に乗りながら民家を脇に見たり、車とすれ違ったり |
出発点のラーデボイル・オスト付近はまだ森の中ではなく、住宅地。車が普通に走る道を、蒸気機関車が通っていくのです。住宅地の中を蒸気機関車に乗って通り抜けていくというのは、何とも不思議な感覚で面白い。ここに住んでいる人たちは、毎日何度もこの機関車の音を聞き、匂いをかいでいるんですね。SLの姿が日常生活に溶け込んでいる地域。そんな風景を見るのもとても興味深いです。
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駅名標の文字もレトロで素敵 |
いくつもの民家を通り過ぎ、列車は次第に林の中へ。木々の間を走り抜けていく途中、ハイキングやサイクリングをしている人たちを見かけたりもします。木以外は何もない、森のど真ん中にある小さな駅(駅とは言えないほど小さい)にも停車するんですよ。そして森を抜け、大きな池を渡って少しすると、この路線区間のハイライト「モーリッツブルク城」の駅に到着します。出発点からの所要時間は30分で、現在ではこの駅止まりの列車が多くなっています。
次のページで、モーリッツブルク城をご紹介します!