ドイツ/ドイツのグルメ・ビール・レストラン

ドイツビールは瓶が主流。缶ビールは邪道!(2ページ目)

ビール大国ドイツで消費されるビールの約90%が瓶入り。何度も再利用できる瓶がビールに限らず飲料全体で普及しているドイツは、やっぱり環境先進国なのでした。

執筆者:カルカ 麻美


環境先進国ドイツが本当に目指すもの

再利用ペットボトル
ドイツにはリターナブル用のペットボトルも。使い捨てペットボトルより固くしっかりしたつくり
「リサイクル」が最終目的ではなく、ドイツが目指すものはあくまで「ゴミを減らす」こと。リサイクル技術がいくら進んでも、ゴミそのものの量が増え続けていては意味がありません。使い捨て容器の質が改良され、リサイクルシステムが整うにつれて、環境への負担が軽減されてきてはいます。しかし使い捨て容器はリターナブル容器に比べて、製造、廃棄過程においてより多くのエネルギーを必要とし、結果として地球温暖化につながるのです。

ドイツのリターナブル容器は、ガラス瓶のもので40~50回まで、プラスチックのもの(ペットボトル)で約25回まで繰り返し利用することができます。1回ごとに新しいボトルを作るより、できる限り再利用した方がエネルギーと資源の節約になり、環境に優しいことは明らかですね。これは連邦環境庁の調査結果でも示されています。

どうしたら日本も環境に優しくなれるか

再利用ヨーグルト瓶
ヨーグルトにもリターナブル(再利用)瓶を使用したものが。回収・洗浄され、繰り返し利用される
便利さや快適さばかりを追求するのではなく、環境保護のために、再利用できる容器を利用する、面倒でもその容器を返却しに行く、という市民一人一人の協力がドイツでは求められています。そしてそれが日本と比べるとずっと進んだ形で実現されています。

でもいくら環境先進国と言われるドイツでも、みんながみんな率先して面倒な努力をしているわけではありません。デポジット制、容器の回収を企業に義務付ける条例など、国の「強制」があってこそ成り立っている部分があります。結果としてゴミの分別や容器の再利用などが市民の生活に定着し、環境保護の意識が育っていく。もともと物を大切にし、長く使い続けるのが好きなドイツ人なので、このような国の強制も上手く働くのでしょう。

便利さを第一に求める消費社会の日本では、このような政策は難しいと想像します。スーパーの無料レジ袋廃止・買い物袋持参、というのも最初に試みられたのはもうずいぶん前のことですが、ほとんど定着していませんよね(ドイツでは、布袋やかごを持って買い物に行くのが当たり前です)。国の効果的な政策、そして一人一人の意識改革。この両方が必要なのだと思います。国が環境保護対策を打ち出しても、一人一人が協力しようとしなければ上手くいきませんし、逆に個人の意識が高まっても、国レベルでの動きがなければ改善は望めない、大規模な課題だからです。

この記事を読んでくださっている個人のみなさんがまずできること。それは、便利さを第一に求める生活にブレーキをかけて、「使い捨て社会」に疑問を持つことです。日本では飲料ボトルの回収・再利用が行われていないので、この点は個人が真似することはできませんが、国全体としてすぐにできることは例えば買い物袋を持参する、そしてたまには瓶ビールを買ってみる!といったことでしょうか? ビール瓶は日本でも再利用されていて、酒屋さんに空瓶を持っていけばお金が返ってきますよね。日本でもリターナブルボトルが普及し、少しでも環境に優しい社会になってほしいと思います。
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