ドイツのほとんどの町では見どころが旧市街に集まっているので、観光は基本的に徒歩でできます。しかしベルリン、ハンブルク、ミュンヘンなどの大都市では、やはり市内交通の利用が不可欠。また大都市でなくても、駅から町の中心まで歩ける距離だけれど、悪天候のときや荷物をたくさん抱えているときなど、電車やバスに乗ってスッと移動してしまいたいときもあります。町ごとに細かい料金体系の違いはありますが、ここではドイツ全国に共通する市内交通の基本的な仕組みと利用法をご説明します。

市内交通の種類

Sバーン
ベルリンのSバーン
Sバーン S-Bahn(エスバーン)
大・中都市にあるSバーンは、ドイツ鉄道(DB)が運行する都市近郊電車。市内から郊外の各方面へ走っていて、市の中心部では地下を通っていることも多いです。S1、S2……というように、各路線は番号で区別され、路線ごとに色分けされています。

Uバーン U-Bahn(ウーバーン)
Uバーンはベルリン、ハンブルク、フランクフルト、ミュンヘン、ニュルンベルクにある地下鉄で、各市が運営しています。市の中心部以外では、地上を走ることも。Sバーンと同じく、各路線はU1、U2……と番号、色で区別されているので分かりやすいです。

トラム
街中を走るミュンヘンのトラム
トラム Tram(トラム)/Strassenbahn(シュトラーセンバーン)
多くの都市で走っている市営の路面電車。トラム、またはシュトラーセンバーンと言います。利用法はSバーンやUバーンとほぼ同じ。車内からは町の景色を眺めることができ、楽しい電車です。

バス Bus(ブス)
バスは路線網が複雑で、町により乗降口の場所や乗車券の買い方が違うこともあり、地元の人以外が使いこなすのはなかなか難しいもの。しかし中にはバスでしか行けない観光スポットもあります。事前によく下調べをし利用することができれば、行動の範囲もずいぶん広がります。

市内交通機関の切符は全て共通

Sバーンはドイツ鉄道、それ以外の市内交通機関は各市の運営ですが、切符は全て共通。同じ切符で全ての市内交通を利用できます。移動距離、移動回数により、どの種類の切符を買うのが良いかが決まってきます。料金はだいたい、市の中心部から周辺に向かって円状に分けられたゾーンにより設定されていて、ゾーンの数字(またはアルファベット)が大きくなるにつれ高くなっていきます。目的地がどのゾーン内にあるかを確認し、購入する乗車券を選びましょう。

ドイツ市内交通の料金システム
ドイツ市内交通の料金システム
ドイツでは、このようなゾーンによる料金区分がされている町が多い

片道切符 Einzelfahrt(アインツェルファート)
ゾーンにより片道の料金が設定されています。ほんの数駅しか乗らない場合はKurzstrecke(クルツシュトレッケ=短距離)といって、ゾーンに関係なく設定されている安い料金区分があります。例えばベルリンでは、Sバーン・Uバーンでは3駅以内、トラム・バスでは6駅以内の移動ならどこのゾーンでもこのKurzstreckeが適用されます。

1日券 Tageskarte(ターゲスカルテ)
使用を開始した時点から翌日の早朝(午前3時まで、午前6時まで、など町により異なる)まで乗り放題の切符。ゾーンにより料金が設定されています。片道切符を3回買うなら1日券を買った方が得、という場合がほとんど。また町によっては、3日券 3Tage-Karte(ドライターゲカルテ)があるところもあります。

グループ券 Gruppenkarte(グルッペンカルテ)/Partnerkarte(パートナーカルテ)
1日券には、Gruppenkarte(グルッペンカルテ)またはPartnerkarte(パートナーカルテ)という、5人まで一緒に使えるグループ券もあり、1人ずつ買うより割安になります。

長期有効の券
1週間有効のWochenkarte(ヴォッヘンカルテ)、1ヶ月間有効のMonatskarte(モナーツカルテ)もあり、1都市に長く滞在する場合に便利です。町により、1週間券は月~日曜まで有効の場合と、曜日に関わらず使用開始日から1週間有効の場合、1ヶ月券もその月の1日~月末まで有効の場合と、日にちに関わらず使用開始日から1ヶ月間有効の場合があります。

町ごとに異なる料金体系の詳細は以下の各ページをご参照ください。

BVGベルリン市内交通(英語)
MVVミュンヘン市内交通(英語)
HVVハンブルク市内交通(英語)
VGFフランクフルト市内交通(ドイツ語) フランクフルト市内の料金はグループ「3(A)」

次のページでは、切符の買い方、電車の乗り方についてご説明します。