パーマカルチャー≧昔の日本?
自然と調和した生き方を心がけ、地域の人々と助け合って、モノや労働力を分かち合う暮らし――それって、昔の日本そのものじゃないでしょうか?
パーマカルチャーの創始者ビル・モリソンは、すべての資源とエネルギーを高度に循環させていた日本の里山文化を非常に高く評価しており、
「君たちは、日本の先達から謙虚に学ぶことだ‥‥引き継がれてきた暮らしの文化の底にあるパーマカルチャーを感じてほしい」(『パーマカルチャーしよう!』「ビル・モリソンの想い」より)
とまで言っています。パーマカルチャーって、別に目新しいものじゃないんですね。私たちのおじいちゃん、おばあちゃんが子どもの頃までは、普通だったライフスタイル。木と紙の家に住み、木綿を着て野菜と魚を食べ、残ったものは堆肥にする暮らし。あれをもう少しだけ、形を変えて今の暮らしに取り入れればいいんじゃないの?
人類の明日を握る!? パーマカルチャー
マーケティング用語から生まれた「ロハス」が、「消費のあり方」を導く言葉だとしたら、農業から生まれた「パーマカルチャー」は、「自ら作り出す暮らしのあり方」を説く言葉ではないでしょうか。いずれも、同じことを鏡の反対方向から語っているのかもしれません。
地球は今、傷だらけです。残された資源は多くありません。
それを奪い合っていたら、生き延びる人はほんの一握りです。それは間違いありません。そして生き延びた人々の中でも、奪い合いが消えないならば、人類は遠からず消滅するでしょう、
しかしそれを分かち合えば‥?
パーマカルチャーの倫理「分かち合い」。この中にこそ、人類を存続させる知恵がすべてあるのだと思いませんか?
『パーマカルチャーしよう!』(自然食通信社、1500円)梅崎さんが企画プロデュースした、日本のパーマカルチャーを知る本。
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