「ちょっと! まーた床の上おもちゃだらけにして! ご飯の前におもちゃ出すなって、さっきもママ言ったわよね!」
ご近所中にその声、響き渡っていませんか?
セミは鳴くもの 子供は散かすもの
散らかす子供もまた可愛いんだけどね |
夏休みはママ(パパ)受難の季節。子供たちは脱ぎ散らかし、食べ散らかし、おもちゃを散乱させ、お家は永遠に片付かない。絶叫したくもなりますよね。
散らかし、片付けないのは、お宅のお子様に限ったことではありません。子供は本質的に散らかす生き物。自ら進んで片付けなんて、しやしません。夏休みに家が散らかるのは、夏にセミが鳴くのと同じ、自然現象なのです。
子供パワーに負けないで!
問題は、そんな中で暮らしているうちにママ(パパ)が無力感に陥り、
「どーせ片付けたって、またすぐ散らかるんだ‥」
と、ともすれば片付けを放棄してしまい、散らかったお家が常態化してしまうこと。これ、まずいです。
確かに、片付けたってすぐに散らかることに間違いはありません。でも、だからといって、その状態をよしとしてしまっては、ママ・パパの心がすさんでしまいます。お子様の教育上もよろしくありません。
1日1回、リセットしよう
1日1回でいいのです。タイヘンでしょうが、お部屋を「復元」しましょう。
その散らかった部屋は、あくまで仮の姿。本当は、清潔で心地よい空間だったのです。それを忘れてしまわないように、「元に戻し」ましょう。
もっとも適しているのは、お子様を寝かす前です。このとき、
「片付けなさーい!」
と言ってはいけません。「片付ける」って、ものすごく難度が高い、具体性に欠ける指示です。ここは、お子様の一人ひとりにカゴなり箱なりを渡し、
「この中に自分の物を集めなさい」
という指示を出します。コレなら、幼児にもわかりますね。
夜だけは大人のもの
床や家具の上に余計なものがなくなったら、今度はゴミを拾い集めさせ、すっかりキレイにします。しかるのちに、
「自分の物を、もとあった(あるべき)位置に戻しなさい」
と指示します。あとはお子様をベッドに追い立てるだけ! 絵本のひとつも読んであげれば、お子様大満足、朝までグッスリ。
こうしてお子様の寝た後だけは、散らかっていないお部屋が出現します。そこでゆっくり、自分を取り戻してください。昼間の散らかりはある程度、あきらめましょう。子供が元気に遊べている証拠です。しかし、夜だけは大人のもの。子供に邪魔させてはいけません。翌朝、お子様が起きてきた途端に、その静寂は破られ、またぞろ地獄が出現するでしょうが――。
生活習慣・教育効果もアリ
「寝る前リセット」には、お子様の生活時間管理の効果もあります。「○時になったらリセットタイム」を徹底することで、ズレ込みがちな夏休みの就寝時間を一定にキープすることができ、健康上も、休み明け対策上もバッチリです。
子供のことですから、お片づけ自体はごく大ざっぱでもいいんです。足りないところは、ママやパパが補ってあげましょう。それよりも、
「わー、お部屋がキレイになったね!」
「ホントね、○○ちゃんが片付けてくれたからね。ママとっても気持ちいいわ。助かっちゃった! ○○ちゃんありがとうね」。
子供にとっては、怒られることよりも、ママやパパが喜んでいる姿を見ることの方が、はるかにモチベーションとなります。ほめられた体験と記憶が、お子様のお片づけ力をアップさせ、ママ・パパの精神衛生にも、長期的に貢献してくれるでしょう。
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