収納に困るくらい持っている服。なのになんでいつも、着るものがないの!? ――と思っているあなたのために! ファッションの第一線で活躍中のスタイリスト、高橋園子さんにお話を聞いてまいりました。
手持ちのものに合うように買っているつもりなのに、なぜかいつも「着るものがない」‥‥ |
ガイド 気がつくといつも同じ服を選んでいるんですが。
高 橋 それはきっと、素材や縫製がいい、そのメーカーの型紙が自分に合っているので着やすい、ということでは。ただ、たとえ少々きつかったりゆるかったりする箇所があっても、着たときにキレイに見える、という服が、つい着てしまう服ではないでしょうか。
ガ 確かにそうです! 「コレを着ると、なぜか細く見える」という服ばかり着てしまいます。着やせする服ってありますか?
高 ありますよ。よく受ける相談「二の腕・下半身が太い」に即して言えば、二の腕が細く見えるアイテムとしては、ノースリーブでそでぐりが直線的にカットされているもの。七分袖やダブルカフスも腕・手首がほっそり見えます。下半身をスッキリ見せるボトムとしては、台形のシルエットを作ってくれるセミフレアや、縫い止まりのあるプリーツのようなスカート。いずれも膝が隠れるくらいの丈で。パンツは断然、ヒップハングのストレートかブーツカットが、足がキレイに、長く見えます。
ガ ワードローブをシンプルに、と心がけようとすると、トレンド感がなくなってしまう気がします。
高 今は、服自体はシンプルなアイテムを揃え、小物でトレンド感を出す着こなしが主流ですから、靴やバッグ、アクセサリーにこだわってみては。そしてシンプルな服だからこそ、ディテールに気をつけたいですね。たとえば同じような白いシャツ一枚とっても、えりの形やアキの大きさ、袖丈やカフスのデザインといった些細な違いで、顔の大きさや腕の太さに影響します。
ガ シンプルなアイテムって、売り場では同じように見えてしまいます。
高 売り場では同じように見えても、着てみるとキレイに見えるものと、そうでないものが出てきます。ですから、徹底した試着が大切。ちょっと着てみて、「入るから大丈夫」ではダメ。角度を変えて前後左右から見たり、腕を上げてみたり、試着室の外に出て遠目で見たりと、あらゆる角度から検証してください。
高橋さんが力説する試着の大切さ。店員さんの「お似合いですよ~」、同行の友達の「いいんじゃな~い?」を当てにしてはいけないそうです(笑)。高橋さんの著書『即効!「着やせ」のレッスン』(PHP研究所)には、たんすのこやしを減らすテクニックが満載! 今ある服を取捨選択する際にも、手持ちの服に合わせてお買い物する際にも強力に役立ちます。
雑誌の企画では、読者モデルを素敵に変身させることもある高橋さん。お買い物に同行してのスタイリングのアドバイスをお願いすることもできるそうです。
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