ガ 似合う色というのは、どうやって診断するのですか?
武 そうですね。たとえば金子さんは今日、黒の服を着ていらっしゃいましたね。黒はお好きですか?
ガ ハイ、子供に汚されたりしても安心ですし‥。
武 ちょっとこちらで鏡を見ててくださいね。お顔に色を当てますよ。――最初は薄いピンクです。きれいな色でしょう? さあ、じっと見ていてくださいね。次は黄みのあるコーラルピンクです。どうですか? 何か変わりましたか?
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ガ あれっ!? 肌の色が変わりました!
武 赤みがなかった頬にぽっと色が差したでしょう? 瞳はどうですか?
ガ 真ん中の白い点(照明の光の反射)が大きくなってます! それに、瞳の色が少し薄くなった感じ。
武 つまり、映りこむ光の量が増えたんです。キラキラして、生き生きとして見えますね。この色は金子さんを若返らせる色なんですね。さあ、次はちょっとショッキングですよ。渋めのモスグリーンです。
ガ げっ。何コレ! 一気に老けました。シミも濃くなって、貧乏くさっ。
武 そうですね、「苦労したんだね」って感じですね(笑)。この色は、金子さんのお顔に影を作ってしまうんですね。頬の赤みもなくなってしまいました。
「アリス」では、このようにさまざまな色布(ドレープ)を当て、その映りを自分の目で確かめながら、似合う色・苦手な色を教えてもらうことができます。当てる色によって驚くほど顔色・瞳の色・唇の色などが次々と変化するのにただただビックリ!色によっては、顔が大きく見えたり、長く見えたり、死人のように見えてしまう色さえあり、色の持つ恐るべき威力に、呆然とするガイドなのでした。
「似合う色」とは、「あなたには赤と黒と緑が似合う」という言い方ではなくて、「あなたには“こういう感じの色”が似合う」と言うべきもののようで、ガイドの場合、「明るくて透明感のある、あまり薄すぎず濃すぎない色」が似合って、「暗くて濁った渋い色」全般がNG、ということのようです。
武 一言で言いますと、金子さん、黒、苦手です(笑)。
ガ ひえ~。わたしモロ「暗くて濁った渋い色」が好きで、ついついそういう色ばかり着ているんです。実用的だし‥ちょっとはヤセて見えそうだし‥。特にトップスはTシャツもセーターも黒やこげ茶が好きで。もうこういう色は着られないですかね?
武 着られないということはないですけども(笑)、ずいぶん損をなさるかもしれません。そういう苦手な色は、少なくとも顔から遠ざけてボトムで着るとか、トップに持ってくる場合も、ほかの色で中和してあげるとかしないと。<続く>
次回は、似合う色でトクするお話満載!
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