◆モデルルームには絶対ないもの

わたしは自宅で仕事をします。SOHOなどというカッコいい言葉とは無縁の、食卓にノートパソコンを置いての仕事です。小規模な在宅ワーカーの方ならわかっていただけるかもしれませんが、我が家など特に狭いので、こういう生活はちょっと忙しくなるとたちまち公私混同、仕事のモノと家庭のモノが渾然一体となって手のつけられない散らかりようです。
片付け下手のくせに、散らかった部屋は大嫌いなわたしのこと、しばしば理想と現実のギャップにイライラしながらパソコンに向かっています。

あるとき、
「この空間が美しくないのはナゼだ?」
と考えた末、仕事そっちのけで、ある試みを実行に移しました。その試みというのは、
「とりあえず視界からあるものを消去してみる」
ことです。「消去」といっても、見えないところに移動しただけですが。

「あるもの」とは、
1 企業名や商品名がついているもの
2 ビニールやプラスチックでできている細かいもの
これだけ。
だけどこんなもの、インテリア雑誌のグラビアやマンションのモデルルームに置いてあります!? 絶対ないですよね。
ところが、その数がけっこう多いんです。1と2がカブっているものも多くありました。文房具の糊、もらいものの温度計、景品のロゴ入りボールペン、見出しの派手な週刊誌、コンビニの袋…。1であってもデザインがきわめてよいもの、2であっても質の高いもの、面積・体積をある程度持っているものはあえて「消去」はしませんでしたが――、