今回は、学校データのひとつ「国籍比率」「日本人比率」の見方について説明します。
典型的な語学学校の授業の写真。このようなスタイルで授業が行われています。 |
これは、当該の学校においての生徒数に占める日本人の割合で、「日本人:30%」「韓国人:20%」というように表現されています。
留学を考えている人のなかには「日本人が多いところに留学したくない」との思いから、この数字をかなり重視する人もいます。
国籍比率を見る上での注意事項
ここで注意しなくてはいけないのは、記載されている国籍比率は「昨年のもの」ということです。学校自らが国籍バランスに注意を払い、一部の国籍の比重が高まらないように制限をかけている場合以外は、今年も同じような比率になる確約はありません。また、多くの場合、比率は年間を通した学校全体の数字となっていますので、シーズンやクラスによる増減は反映されていません。
例えば、ロサンゼルスやニューヨーク、バンクーバー、トロント、シドニー、ケアンズ、オークランド、ロンドン、パリなどといったよく知られた都市(以下「留学メジャー都市」)は、7月末から9月末にかけての夏休み期間と、2月から3月下旬の春休み期間は、日本人の短期留学生の比率がとても高くなります。特に大学生が休暇期間を利用して、3週間前後のプログラムに参加するためです。
国籍比率を気にする場合は、この時期については特に注意が必要です。
入学時のレベルチェックでクラスが決まる
さらに、語学学校では入学時にクラス分けテストがあり、概ねどの語学学校でも、文法のテストとヒアリング力・スピーキング力を確認するための面接を行います。日本人は文法の問題は比較的できるのですが、どうしても「聴く・話す」が弱いため、クラス分けテストで上位クラスには入れない場合が多いようです。
クラスは一般的な語学学校で5~6段階に分かれているのですが、このようなことから、入門クラスや初級クラスに日本人が集中する傾向にあります。全体では20%程度の日本人比率でも、初級クラスの日本人比率は80%ということもあります。
逆に、上位クラスに入学できるような、総合的な英語力がある程度身に付いている人は、留学メジャー都市に留学しても、それほど日本人比率を気にする必要はないと言えます。
>>日本人比率が高いクラスは良くないか?>>