体感して学ぶ教育
皆で輪になって、昼と夜ってなんだろう?を体で覚える |
15分ほどのビデオを見終わると、今度は隣の部屋に移動しました。子供たちを部屋の片隅に集めると、ひとりの先生が毛布を持ってきて、床に座った子供たちの体にフワっとかけました。次に別の先生がロウソクと懐中電灯を持って部屋に入ってきて、子供たちに両方を見せながら質問します。
「これはどういう時に使うもの?」「ケーキ!」と元気のいい答えが。ロウソクからお誕生日のケーキを連想したのでしょう。3~4歳時らしいかわいらしい答えに笑ってしまいました。
「これはね、真っ暗になった時に使うものです。夜で何も見えなくなってしまっても、この懐中電灯やロウソクが明るく照らしてくれるのよ。」カーテンを閉め、電気も消してみんなに説明をします。「さぁ、みんな夜の時間になりましたよ。真っ暗になって眠る時間です。」子供たちは嬉しくなって毛布を頭まで被り、クスクス笑います。
「ほら、先生がどこにいるのか見えなくなったでしょう。」そう言った後にロウソクに火をつけました。「どうですか?これだったら何がどこにあるかが見えるわね?」月や星も暗い夜空を明るくしてくれるもの、と説明をした後、今度はカーテンを開けて、太陽の光を教室に入れました。
「おはよう、朝になりましたよ。みんな起きてください。」子供たちはウーンと伸びをして起きる真似をしました。「朝になると、太陽が昇ってこんなに明るくなりますね。」太陽と昼間の話をした後、フクロウの絵本を先生が読んでこの時間は終わりになりました。暗闇の中でフクロウはどうして見えるのか、と全てテーマに関連あるものが使われています。「この年齢では、テキストから学ぶということはまだあまり出来ないから、こうして実際に疑似体験をさせたりして太陽、月、星といった自然科学を教えているんですよ。」と先生。約40分の自然科学の授業はあっという間に終わってしまいました
この学びの時間が終わってランチタイム。ここでは給食が出ます。この日のメニューはミートソース・スパゲッティでした。午後はランチの後、自由遊びを少しして、それから町の図書館にみんなで出かけることになっていましたが、私たちの体験入学はここでおしまい。先生方、お友だちにご挨拶をしてキングス・スクールを出てきました。
キングス・スクールでは「まだ早いから分からない、教えない」ではなく、その子供たちの年齢と特性に合わせたやり方で、いろいろな知識を小さいうちから教えようとしています。見ていると子供たちにとって、それは勉強ではなく楽しいゲームやごっこ遊びのようなもの。教科書から勉強する前のこの時期に面白い!と思うこと、興味や疑問をもつということは、結果として今後の学習意欲にもつながるのではないかと私も思えてきました。
親子留学、キングス・スクールへの留学に興味のある人は
ナーサリーの先生と渡辺さん親子。体験談はブログでも見れます |
現在、出産を機に自ら英語子育てを実践中。過去の経験から、英語が話せることが最終目的ではなく、英語で世界の人たちとコミュニケーションをとることで視野は広げ、人生の楽しみを増やしていけたら、そんな思いを基に2004年6月に「Global Bridge」をスタートさせ、英語教育で悩んでいるお母様たちとの交流や意見交換の場をサイト上で運営しています。
渡辺さん親子のイギリス留学は昨年9月30日から1ヵ月かけてイギリス各地を巡っています。今回の「キングス・スクール」への1日体験入学以外の体験談は、「親子留学体験ブログ」でも詳しく見られます! 予算のこと、親子の英語レベルのこと、留学に必要なことなどサイトでも紹介されているので、興味のある人はのぞいてみてはいかがでしょう。
■関連サイト
──イギリスのパブリック・スクールとは?
──英語子育て支援サイト「Global Bridge」
──子供のための英語