大使館、領事館への現実的な期待度は……?
在留届の提出さえしておけば、有事の際に日本政府が助けてくれるのかというと、答えは残念ながら「否」というのが海外長期在住者のほぼ常識。過去に起こった事故や災害で、大使館や領事館からすぐに安否の確認があったケースはむしろ少数派ということをみな知っているからです。
ニューヨークで在留届を提出している人は約6万2,000人(2003年10月時点) |
ニューヨーク総領事館、「期待できず」が9割近く (日経BP社の記事より一部引用) 本誌がニューヨーク市マンハッタンの街角で道行く日本人50人に「総領事館に安全確保や保護を期待しているか」と聞いてみたところ、「期待している」と答えた人はわずか7人に過ぎなかった。 |
誤解のないようにいっておくと、中には親切・丁寧に対応してくれる大使館員や領事館員ももちろんいます。でも、在外公館の対応にまつわる話はその大半が不愉快な体験談というのも、これまた事実なのです。ひどいところでは、悪評高い職員の個人名や顔を在住者の多くが認識しているという事態まで起こっています。
ちなみにニューヨーク総領事館では、非難は一方的な誤解に基づくものもあったとしながらも、 批判に対する改善措置が発表されました(⇒領事の手帖 from 外務省)。