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いざというとき日本政府は助けてくれる? 在留届提出と邦人保護の関係

3ヵ月以上海外に滞在する日本人に義務付けられている「在留届」は、日本政府が海外にいる日本人の所在を知りえる唯一の手段。手続き方法とそのメリットとされる「邦人保護」の実態にせまってみましょう。

執筆者:南田 登喜子

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この時期は、海外で新生活をはじめる人もたくさんいることでしょう
2004年の日本人の海外渡航者数は約1,700万人、在留邦人は2003年10月時点で90万人以上います。計算上では、旅行者から、留学生や駐在員、永住者まで、常に130万人以上の日本人が海外にいるということになるそうです。

在留届は法律で定められた義務

海外に3ヵ月以上滞在する日本人は、旅券法(第16条)により、在留届の提出が義務付けられていることをご存知でしょうか? 提出しないからといって、日常生活に支障があるわけではありませんが、提出していると、パスポートの切替や在外選挙人登録申請、各種証明申請など現地で行う手続きの一部が簡素化されます。また、不測の事態が発生した場合、大使館や領事館は原則的に在留届に基づいて、安否や緊急連絡先の確認、救援活動、留守宅への連絡などを行います。

【在留届の提出手続き】

いつ? 現地到着後なるべく早く
誰が? 本人(同居家族をまとめて届け出ることも可能)
何を? 氏名、生年月日、本籍、パスポート番号、滞在予定、住所、電話番号、Eメールアドレス、日本の連絡先(住所、氏名、電話番号)、同居家族の詳細など
どこに? 滞在先の住所を管轄する在外公館(日本国大使館または総領事館) ⇒ 在外公館の受け持ち地域
どうやって? 在外公館窓口、郵送、FAX ⇒ 用紙ダウンロード(PDFファイル)
インターネット ⇒ 在留届電子申請

これから海外に出かける人には、2003年から導入されているインターネットによる電子届出システム「ORRネット」の利用がおすすめ。在留届を電子申請で提出しておけば、変更届や帰国届もオンラインから行うことが可能になります。

海外滞在時には、複数の連絡チャネル確保を

もちろん、在留届提出だけでよしとするのではなく、個人的に複数の連絡チャネルを確保しておくことも重要です。昨年末、地震や津波が起こったことを知ってはいても、情報不足でそれほどひどい事態になってることが分からなかったり、通信事情がよくなかったりして、誰かが自分のことを必死に探していたことを後から知ったという人も少なくなかったようです。本人ははるか離れた場所にいるから関係ないと思っていたら、地理をよく把握していない家族や友人がすごく心配していた、というのも今回に限らずよくある話。海外生活では常にアンテナをはって過ごし、何かあったときには自分とは直接関係がなくても、留守宅に連絡を入れるようにしましょう。

……とここまでは制度の話と一般論。さて、それでは「いざというとき」に、在留届がちゃんと機能しているのか、実態にせまってみましょう。

「在留届が提出されているとこんなに安心」という謳い文句と現実のギャップ>>

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