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年賀状との使い分けがポイント 親しい人にはクリスマスカードを(3ページ目)

若い世代を中心にクリスマスカードを送る人が年々増加中。重要なのは送る相手を選ぶこと。どうせなら、クリスマス・スピリットを発揮して、誰かのためになるカードを使ってみてはいかが?

執筆者:南田 登喜子

「メリー・クリスマス」はみんなに使えない?

おなじみの「メリー・クリスマス(Merry Chirstmas)」をはじめ、クリスマスカードにも定番のフレーズがあります。今の主流は、キリスト教以外の宗教を信仰する人に配慮をした「ハッピー・ホリデーズ(Happy Holidays)」や「シーズンス・グリーティングス(Season's Greetings)」。たとえば、前ページでご紹介したユニセフの場合は後者を使っていて、「メリー・クリスマス」と印刷されたカードの販売はありません。日本人の多くは宗教を意識してはいないでしょうが、送る相手に合わせてカードに印刷されているメッセージのほか、絵柄やデザインにもちょっぴり気を配りたいですね。

中にはイスラム教徒やユダヤ教徒、ヒンズー教徒らにカードを送ること自体NGだという人もいます。でも、それはケース・バイ・ケース。イスラム教国と一口にいっても、政教一致でクリスマスの概念のない国もあれば、街角にクリスマスツリーが飾られる国もあります。

多様な宗教背景を抱えるアメリカやオーストラリアなどの移民国家では、信仰に関わらずカードを交換することは珍しいことではありません。もっともその場合は、「グリーティングカード」と呼ばれ、フツウは相手の健康や幸せを願うメッセージ(たとえば、"Best Wishes for the Holiday Season.")が込められています。個人的にカードを送るような間柄なら、宗教に関する互いの立場もだいたい分かっているケースが多いもの。パーソナルな信頼関係があれば、不愉快に思われることはまずないでしょう。

日本人は別として、わたしも相手の宗教が不確かなときには、「メリー・クリスマス」と書いたり、言ったりしないように気をつけています。でも、実は、ユダヤ教徒の同僚からそう書かれたカードをもらったり、仕事先のイスラム教徒の人がクリスマス・パーティーのため窓の飾りつけをしているのを目撃したりして、ちょっとびっくりしたことがあります。彼らはクリスマスを「ないもの」とするのではなく、季節の風物詩ととらえているのでしょう。

クリスマス当日到着では遅すぎ!

お正月に届けられることが大前提の年賀状と違い、クリスマスカードは12月初旬頃から届き始めます。クリスマス当日までならいつでもOKですが、できれば中旬までに相手に届くように送るのが理想。この時期は郵便局も込み合うため、早めに送るのが鉄則です。クリスマスは祝日の国も多く、休暇でルスにしたり、親族宅に集まったりする習慣があることをお忘れなく。

届いたカードは、しまわずに飾っておくのがしきたりです。棚に並べたり、窓や壁に貼り付けたり、紐をかけてぶら下げたり。カードの到着は、クリスマス気分の盛り上げに一役かっているというわけです。

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