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海外でやりたかったコレを実現!インタビュー(2) イタリアのホテル学校で料理研修(2ページ目)

「今しかできないことを!」と8年間勤めた会社を退社。イタリアのホテル学校で行われる本格的な料理研修にプロに混じって参加した山内千夏さんのインタビューです。

執筆者:南田 登喜子

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山内さんも「今しかできないこと」をしたい!と思い立った人の一人。趣味で5年半通っていた料理教室で、料理の奥深さにハマり、そのうちに、机上で食べ物の企画をするのではなく、実際に自分の手を動かす料理を仕事にしていきたい、と考えるようになる。

「料理教室では、さまざまな分野の料理を学び、週末にはパン作りの講習にも通っていました。料理の勉強を本格的にすることを考えた時点では、フランス料理を勉強したいと思っていたのですが、イタリア旅行に行ってから、一気にイタリア料理の方に興味が移ってしまいました。素朴なものが本当においしかったことに感動したんです。人々の明るさや、やさしさにも好感を持ち、イタリアが大好きになりました」

この世界で、何か自分を磨いていくことはできないだろうか? 「食」を一生の仕事にしていくためには何をしたらよいのか? そう考え始めたときに、料理専門雑誌で、豚の解体を見る研修ツアーの記事を見つける。

手打ちパスタ
授業で作った手打ちパスタ
「このプログラムなら本場の料理を見に行けるかもしれない、と思って問い合わせをしたんです。すべてのタイミングがぴったり一致したということでしょうね。留学を決意しなければ、退社しなかったと思いますし、退社しなければ、留学もしなかったと思います。本当は日本で基礎を学んでから行きたかったのですが、イタリア料理の本質について学びたいと思っても、国内ではそれができる機関がなく、ちょっと冒険ですが、いきなり現地入りすることを決めました」

たとえ本人が留学を決めても、周りの理解を得られなければ、コトはなかなか進まない。その点、山内さんはどうだったのだろう。

「主人は大賛成してくれました。8年も会社でずっとカンズメになってたんだから、それぐらいの自由な時間の使い方はいいだろう、やりたいことがあって、環境が整ってるんだったら(危なくないなら)行ってこい、と。ただ、費用は自分で工面しなさい、と言われました」

山内さんが留学準備にかけた期間は約3ヵ月。イタリア語は、NHKのラジオ講座と市販の語学書を使って勉強したものの、出発時点ではほとんどしゃべれなかったらしい。

「かなりチャレンジャーな状態でした(笑)。動詞の活用も、ちゃんと理解できていなかったし、思いっきり原形でしゃべってました。でも、イタリア人はとても親切で、こちらが話そうとする姿勢を見せると、何とかして理解しよう、と根気強く対応してくれるんです。それにかなり救われていたと思います。あと、料理の実習中なんかは、さすがに間にモノや食材が入るので、言葉がある程度不自由でも、なんとかなるもんですね」

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