2008年8月8日午後8時8分、発展を望む縁起のよい数字8並びの日に、北京五輪は開幕しました。
■中国人は8が好き!
開会式のショーイベントや聖火台点火はオリンピック最初の見どころということで、TVや報道などで多くの人が目にしたことでしょう。世界最大の人口と悠久の歴史を誇る中国らしい、盛りだくさんのイベントでしたね。
イベントてんこもり、花火もてんこもり
盛りあがりすぎて開会イベントは時間も長すぎ…?!
開会式の演出を担当したのは中国映画界が誇る巨匠張芸謀(チャン・イーモウ)監督です。張芸謀監督の作品といえば、卓抜した色彩感覚とワイヤーアクションに定評がありますが、その監督の得意ワザが隋所に効果的に使われていました。
■張芸謀監督関連作品
開会式は年々ショーアップされる傾向にありますが、今年は特に「内容盛りだくさん」「花火の数が物凄い」という声が聞かれました。予定時間もオーバーするほどのてんこもりな内容に、一部では過剰なのでは?という反応すらあったほどです。
しかし、これこそが中国らしさであり、中国のおもてなしの心なのです。
見た目にはっきりわかる豪華さ、量の多さが大切
相手に「ここまでしなくても…」と思わせてこそ成功
中国的おもてなしにおいて「見た目にはっきりわかる豪華さ」「量の多さ」はとても大切です。
ですから、贈り物は見た目が地味なものはNGで、豪華なもの、大きなもの、見栄えがよいものを選ぶことが大切です。
■失敗しない!中国人へのプレゼント選び
宴会の料理も同様です。中華料理の華やかさを思い浮かべていただければ納得でしょう。
中華料理は大皿に華やかに盛りつけられた料理がテーブル狭しと並べられ、みんなで賑やかに取り分けながら楽しみます。
見える場所=テーブルに、たくさん料理が並んでいるということが大切なのです。そして、料理の量は食べきれないほど大量であることが大切です。相手が食べきってしまえるくらいの量では、中国的おもてなし精神が満足できません。相手が「もう食べられません」「ここまでしてくれなくても…」という気持ちになるまで、とことんおもてなしするのが中国人の心なのです。
胡錦濤国家主席の言葉にありましたが「中国でのオリンピックは、中華民族百年来の願い」とのことで、あのくらいの豪華な演出は中国にとっては当然のことでしょう。大量の花火も、「いくらなんでもちょっと多すぎる…?」と日本人や諸外国の人が感じるのに対し、中国では多くの人がもしかしたら「あれくらいの花火は適量、むしろ、もうちょっと多くてもよかったかもしれない」と感じているかもしれません?!
【北京五輪コラム過去記事】
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