今どきの“釜”は「厚さと熱さ」が勝負!
今年特に注目したいのが“釜”の素材。銅・ダイヤモンド・炭・金・銀と、ますます多彩になっていくその動向には、目を見張るものがあります。釜全体に伝わる熱が高いほど、米の甘み・香り・粘りがでて、よりおいしいご飯が炊けるため、各社それぞれ工夫をこらして、釜の素材を開発しています。各社の特徴をまとめてみましたので、ご覧下さい。-
■炭 ~ 三菱電機
(三菱電機) 2006春に登場し注目を浴びた真っ黒の炊飯器。内釜は炭素材料99.9%から削りだした【本炭釜】です。炭釜全体が一気に発熱(激沸騰)し、炭で包み込むようにして炊くのが最大のウリ。釜自体が、軽くてとても扱いやすいのも長所です。また、夏に発売になった機種では【炭コート5層圧釜2.5mm】を採用。デュポン社製・テフロンRプラチナコート+三菱独自のチタンマイカ+カーボンで、多層構造の厚釜となっています。炭は、高い熱伝導率と強い遠赤外線効果があるので、短時間にムラ無く加熱することができるのが特徴です。
■炭+金 ~ 日立
(日立) 6層構造2.3mmの多層釜で、内側に金粒子と炭(カーボン)を混ぜたフッ素をコーティング、外側にも炭をコーティングした【圧力対流ゴールド炭入り釜】。金の熱伝導率の高さで釜底に細かい泡が均一に発生し、炭の遠赤外線効果で熱を閉じ込め、効果的に均一に加熱してムラを抑えて炊き上げます。内釜3年保証付き。
■ダイヤモンド+銅 ~ National
(National) 釜の外側には銅を、内側にはダイヤモンド微粒子を全面にコーティングした5層2.3mmの【新旨火ダイヤモンド銅釜】は、発熱性の高い銅と、熱伝導率の優れたダイヤモンドを組み合わせて、よりパワーをアップ。細かい熱の泡が釜中を対流し、お米一粒一粒にしっかり熱を伝えるそうです。ダイヤモンド微粒子は、フタにもコーティングされ、釜との両側から遠赤外線を放射して、温度をすばやく上昇させます。
■銀+ダイヤモンド ~ 東芝
(東芝) 7mm鍛造厚釜の外側表面に銀を、内側にはダイヤモンド粒子0.1カラット相当を混入したコーティングをした【鍛造ダイヤモンド銀釜】採用。銀・ダイヤモンドの熱伝導性に優れた素材で加熱性を向上しています。炊飯時に従来以上の強く大きな対流を生み出し、炊きムラを抑えた炊き上げを可能にしています。内釜3年保証付き。
■土鍋 ~ タイガー
(タイガー) 土鍋ご飯の人気の秘訣は、昔ながらの「はじめチョロチョロなかパッパ」が実現できる点。土鍋の蓄熱性が高くゆっくり米に熱が伝わり、その後一気に加熱と言う特徴を活かしたのが、この【土鍋風】。IHの高出力との相乗効果で、最適な火加減でムラのない炊飯を実現しました。土鍋には炊飯ジャー用に開発したセラミック素材を使用。側面7mm・底面4mmの厚釜です。熱に強く丈夫で、急冷しても割れにくくなっています。また、そのまま取り出して“おひつ”として卓上でも使用可能です。
■真空 ~ 象印
■多層 ~ SANYO 素材的には、これと言った特徴はありませんが、最も多層な【純銅仕込みステンレス鏡面仕上げ9層厚釜3.5mm】です。熱伝導率の高い銅を挟み、ステンレスで仕上げています。内釜3年保証。
★ガイドのチェックポイント★
以上が各社の“釜”の特徴です。ガイドが気になるのは、業界初登場のタイガー【土鍋風】釜。今まで土鍋ご飯はおいしそうだけど、やっぱりガスコンロで炊くのはちょっと面倒そう...と思っていたので、これはうれしい登場です。釜の扱いと言う点では、ある程度軽い方が扱いやすいため、三菱電機の【本炭釜】・象印の【真空釜】などはオススメではないでしょうか。
では、基本の“釜”と“炊飯方式”が整理できたら、その他の便利機能も詳しく分析です。続けて次ページへGO!>>