ボーヌ市内のカーヴにならんだワイン棚はどこを見てもはっきりと区分けされ、値段の差も歴然。目立つ場所でぐんと高い値がついているのがグランクリュ(Grand Cru)。かなり下がってプルミエールクリュ(1er Cru)ぐっと下がって、あれ、まだまだいろいろありそう、どうなってるんだろ?そうだ、グランクリュ街道に行ってみよう!
INDEX
■畑一つで月とすっぽん
■格付けはなんと5段階!
■どっちにする、ニュイ?ボーヌ?
■グランクリュ街道めぐり
■ボーヌ周辺お役立ち情報情報
■畑一つで月とすっぽん
フランスのAOCワインは格付けが厳密で、畑によって採れるブドウの質が決まってしまいます。栽培法から収穫、醸造までワイン組合によってコントロールされる為、事実上最高級ワインはグランクリュの畑でしか取れません。
グランクリュはさすがに値段の高い製品を生み出す特級畑だけあって他の畑とは扱いも違います。高いぶあつい石の塀によって囲われ、外部の人は入れません。年中念入りに手入れされた木と土はワイン以上に貴重な金の卵、生産者が都合で手放したい時にはべらぼうな高値で買い取られてゆきます。出来上がったワインボトルには誇らしげに畑の名前とともに"Grand Cru"と印刷されています。
このグランクリュの並びにはりっぱな塀こそないけれど、しっかり鉄条網で守られたよく手入れされた畑が広がっています。これがプルミエールクリュ(1級畑)これもなかなかの畑。出来上がるワインも高値で売られ、長く貯蔵に耐える良いものです。やはりゆるやかな東向き斜面に広がっているんですが土や水はけが違うんですね。ラベルの"Premier Cru"又は"1er Cru"がその証。
国道のN74付近やその東に広がる平地でもたくさんのブドウ畑が広がっていますがこれはAOCの中でも一番格下のアペラシオン・レジオナルと呼ばれる、ラベルにブルゴーニュとだけしか印刷されていない普及品用の畑です。ここは柵さえありません。ほんとうに、歩いてゆけるほどの距離なのにこの差は何なんでしょうね。
■格付けはなんと5段階!
右の地図を見てください。丸で囲んだ赤い部分がグランクリュ。ディジョンからボーヌ南部にいたる、高級ワインの産地で知られるコート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌのグランクリュはたったこれだけしかないんです!
隣接したプルミエールクリュは濃いオレンジ色。薄いオレンジ色はグランクリュやプルミエールクリュを取り囲んだ形で広がるコミュナール(地区)の畑で、○○ヴィラージュ(村)とラベルに印刷されています。