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「建物と間取り」はしっかり見きわめよう! 防犯的お部屋の選び方?その3

お部屋は室内だけを見て決めるのはちょっと待って。建物そのものの管理状態はとても大切な点です。また客観的に外からお部屋を見てみることで防犯レベルをチェックしましょう。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

【室内だけでなく建物もチェック】
「ワンルームでいい」「どうしても寝るところと食事をするところは別にしたい」「トイレとお風呂は絶対に別」などいろいろな希望があって、家賃と相談しつつ、たくさんの図面を見ながら、下見に行く物件を決めることでしょう。その部屋の間取りだけ、室内さえ気に入ればOKというものではありません。建物そのものも重要なのです。

物件を見るときは、まずは業者さんに連れられて昼間のうちに行くものでしょう。防犯的お部屋の選び方~その2でもお伝えしたように目当てのその建物だけを見るだけでなく、周辺の建物もよく見るようにしましょう。どのような建物が建ち並んでいるのか、でその付近の雰囲気というものが違ってきます。

たしかに物件の建物は新しくていいけれども、付近の建物がどうも危ない感じがするなどの場合は、地域の「治安」も心配になってきます。生活するということは室内だけのことではありません。毎日の行き帰りなどでそのあたりを通るのですから、自宅に帰り着くまでがコワイ、なんてことでは快適に暮らせません。必ず最寄り駅から物件までの通りの両側、建物の状況なども観察しながら判断するようにしましょう。

さらに、物件の室内を見るだけでなく、建物の外からその部屋を見ることが大切なのです。隣地との間隔や隣家からのぞかれる位置にないかなど、客観的に見るようにしましょう。室内の窓は必ず開けてみて周辺をよく観察しましょう。できれば建物の裏側を見せてもらって、死角や人が潜めるスペースがないかなども確認しましょう。ドロボウが侵入しやすいかどうかもしっかりチェックすることが肝心です。

【築年数ってどう?】
新築か築年数の経っているものかは家賃と大きく関わってきますが、古いからよくないとも一概には言えません。誰でもキレイで新しいお部屋に住みたいものですが、新しくてもいい加減な造りだったりすることもあります。騒音や振動や管理状況なども未知数なわけですから、見た目にだまされるということも考えられるのです。

逆に、数年経っているような物件なら、それまでの管理状況を見ることが出来ますし、過去の居住者からの苦情が出ていたかどうか、ということも知ることが出来るでしょう。

「古いけれども建物の造りはしっかりしていて、管理も行き届いている」のであれば、新築の安普請の見た目はいいけれども隣の生活音がモロに聞こえる物件、などよりよほどいいでしょう。

分譲マンションで中古物件を探すときには「マンションは管理を買え」と言われます。これは賃貸の場合でも同じです。新築時にはどんな建物でもキレイに見えるもの。しかしそのキレイさを維持できるかどうか、というのは管理にかかっているのです。

管理人がいるかいないか、常駐か通いか、大家さんが同じ建物や近隣にいるかいないか、でもかなり変わってきます。まずは「清潔感」があるかどうか、という点をチェックするようにしましょう。

新しい物件でも、ゴミが散らかっていたり、ホコリがすみの方に溜まっていたりすると明らかに管理態勢はなっていません。ゴミの集積所も見てみましょう。スッキリと片づいていれば安心ですが、いい加減な状態だと、夏場などは匂いや虫などで悩まされることになるかもしれません。

【オートロックは?】
「オートロック」はないよりはあった方が断然いいでしょう。しかし、「ないよりはマシ」くらいに考えて過信は禁物です。24時間ドアさえ開ければ誰でも入って来られる建物は、たとえ内廊下であっても道路に自室のドアが面しているのと同じ、と考えましょう。

8室程度の建物でもオートロックシステムのついている建物は当たり前になってきつつあります。入居してからセールスマンや無断で建物に入ってくる人たちにおびえなくてはならないような生活は、快適ではありません。当然、オートロックの暗証番号は定期的に変えているかどうか、も確認しておきましょう。「有名無実」で、あってもなくても同じということではまったく信頼性がありません。
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