決 別】
「ねえ、これを壊そう!」R子を誘って外に出て、コンクリートの床にたたきつけた。ハイヒールのかかとで何度もたたいた。小さな電池のようなものもあった。バラバラになった黒い物体を見ながらK美は
(Y伸と別れよう)
と決心していた。
このケースはクマのぬいぐるみという一見、何でもないものに仕掛けられていた盗聴器です。Y伸は受信機を持っていて、アパートの近くで聞いていたのです。R子さんがなかなかしっかりしていたので、発見できました。
しかし、盗聴器をしかけるようなボーイフレンドなんて、恐ろしいですね。嫉妬深い男のようですから、別れるにもかなりの困難が待ち受けているでしょう。
盗聴器はどこに?
その他にコンセント、エアコン、電話機、テレビ、ビデオデッキ、照明器具など電化製品や、ボールペン、電卓(計算機)、電話のモジュラー、電気のヒューズ、などさまざまなものにしかけられていたり、盗聴器そのものだったりすることがあります。また、家庭のコードレス電話は簡単に聞かれてしまいます。会社の上司が部下の会話が気になってしかけたり、利害関係のある人がしかけたり、妻の浮気を疑った夫が、あるいはその逆と、盗聴は意外と身近なものかもしれません。
しかし、単なる思いこみや考えすぎということも多いようです。盗聴器発見業者に
「盗聴器があるのではないか、調べて欲しい」
という依頼件数のうち、約9割は盗聴器はなかったというデータもあります。
しかし、逆をいえば約1割にあった、つまり盗聴器の存在を疑い、業者に発見を依頼する人の10人に1人は実際にしかけられていたということになります。またしかけられていても、疑ってみることもしない人も多いでしょう。とすると世の中には思った以上に盗聴器がある…のかもしれませんね。
盗聴器をしかけられる理由がご自分にあるかないか、また、身近な人で盗聴器をしかけそうな人がいないか、この機会に考えてみてはいかがでしょうか。
盗聴されているかも? と考えたことがある人は意外と多いようです。
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