■「好み!」と「欲しい!」を計算して
「西向き」「東向き」いずれにしても、「南向き」物件と比べて価格帯が安価であることは確かです。
しかし、「お得」である反面、どこか「南向き」と比べての「損」感を持ったまま住まわってしまう……のであるのだとしたら、住まい選びとしては本末転倒な結果になってしまいます。
確かに一般的には「南向き」が是とされているものではありますが、細かく考えていくと案外住まいに対する要望や希望というものは個々人でかなり違っているものです(ガイド記事「住まいは何のためにある?」も参考に)。
家族全員が会社や学校に行って昼間、誰も家にいない場合など、西日が当たるよりは朝日が当たるほうがうれしく感じるうえ、夏など帰宅後の不快感が少なく「東向き」ならではのメリットを享受できるでしょう。
逆に朝遅くに起きるライフスタイルで、午後に日常的な雑事をこなさなければならない場合など、洗濯や掃除を明るい日の下で行える「西向き」が合っているのでしょう。
家賃にして数千円~数万円、分譲価格にして数百万円の差が生じる「西向き」「東向き」物件の本当のメリットとは、自分の好みとライフスタイルに沿った、住まいに欲しいポイントとの「接点」にあるのだと言えるのではないでしょうか?
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